あなたが普段よく使う道を思い出してください。
通勤通学で通る道、散歩のときに歩く道、買い物のときに歩く道。
その道端に注目です。
きっと小さな花が咲いているでしょう。
スミレ、タンポポ、アサガオ、ハナミズキ、ハルジオン、クローバー、チューリップ。
コンクリートの隙間から、にょきっと顔を出して咲いている草花もあるかもしれません。
名前はわからなくても、小さな花が自信たっぷりに咲いていることもあるでしょう。
四つ葉のクローバーを見つけることができ、幸せを予感することもあるはずです。
あらためて意識を向けると「こんなにたくさんの花があったのだね!」と驚くに違いありません。
いつもは素通りで見向きもしないでしょう。
忙しいときは道端の花どころではありませんが、それでは風情がありません。
たまには道端の植物に意識を向けてください。
細かいところまでじっくり観察してみましょう。
茎・葉・花びら・花粉など、それぞれのパーツを眺めてみる。
小さくてけなげな存在ですが、立派な緑であり、美しい植物です。
見ているだけで心が癒やされ、目の保養となるだけではありません。
とてもきれいで愛らしいでしょう。
ちょっと心が疲れたとき、道端に咲いている花に目をやると、息抜きとなります。
よく見ると、花にも「表情」があることに気づくのではないでしょうか。
植物観賞をしながら、花の表情を読み取ってください。
にこにこ笑っている花を見つけるのも、なかなか粋な植物観賞です。
花を見ると、自然とうっとりしてしまいます。
なぜ私たちは、花にうっとりするのか。
美しいという理由だけではありません。
花は、自分らしさを体現した存在だからです。
小さな存在ながらも、茎を伸ばし、葉を広げ、自分らしい花を咲かせています。
そこには1つの迷いもありません。
雨の日も雪の日も嵐の日も、めげることなく自分らしさを貫いています。
私たちが花にうっとりするのは、自分の中にある「自分らしい生き方」への願望が刺激されているのです。
じっくり花を観賞することで、自分の生き方を省みるきっかけとなるでしょう。
どんなに美しい植物も、気づかなければ、ないも同然です。
「気づくか、気づかないか」「素通りするか、立ち止まるか」です。
美しい植物は、どこか遠くにあるのではありません。
あなたが普段通る道にあるのです。