自分の性格や考え方が変わったきっかけを思い出してみましょう。
特に落ち込んだ経験を思い出しやすいと思いませんか。
たとえば、失恋したときの経験です。
涙を流したり、落ち込んだりした経験は、一生忘れません。
また、受験に失敗したり仕事で大きなミスをしたりして落ち込んだ経験も同じです。
苦しみや落ち込んだ経験は忘れません。
そういう経験があって、考え方が変わったり、勇気や精神力が強くなったりします。
つらい経験に限って自分が大きく変わる転機になるのは、人生の法則です。
なぜでしょうか。
それは、筋トレをしたときと同じです。
軽いダンベルでトレーニングをしても筋力は鍛えられません。
適度に重いと感じるダンベルやバーベルでトレーニングをした次の日、筋肉痛になりますね。
慣れていない大きな負荷があったので、筋肉が少し損傷して回復するまでに痛みが伴います。
しかし、少し経てば筋肉痛は治まります。
むしろ以前より強い状態で回復します。
また同じ負荷がやってきても対応できるように、以前より強い筋肉になろうとします。
これを「オーバーロードによる超回復の法則」と言います。
これは「つらい経験」でも同じです。
ひどく落ち込んだときは、たしかにつらい。
筋肉痛と同じように、精神的な苦痛があります。
数日間は精神的な苦痛のため、元気も出ないし身動きも取れない。
しかし、これもオーバーロードによる超回復の法則と同じように、しばらく経てば痛みが治まります。
しかも以前より強い状態で回復します。
後から同じような負荷があっても耐えられるようになるため、心が強くなります。
そういう経験は決して無駄ではありません。
つらい経験は、自分が生まれ変わる転機になります。
自分が強くなるのは、苦しみの後です。
筋肉をトレーニングするときも、精神力をトレーニングするときも原理は同じなのです。