以前の私は、ひどく落ち込みやすい性格でした。
人見知りも激しく、怯えやすく、落ち込みやすかった。
この世や人生について深く考えたことがまだなかったからです。
10代後半から20代前半にかけて、ひどく落ち込み、人生については徹底的に深く考えた時期がありました。
明るい音楽を聴いたり、友人とばか話をしたりしてごまかしました。
しかし、1人になるとまた不安が襲ってきて、振り切れませんでした。
「生きている意味はなんだろう。何のために生まれたのだろう。この世は誰が作ったのか。この際だから徹底的に考えてしまえ」
開き直って、うつうつと考えにふけっていた時期がありました。
究極を言えば、私たちは生かされています。
自分を生んだのは親であり、親を生んだのは先祖であり、先祖を生んだのは地球であり、地球を生んだのは宇宙です。
人が作ったものは1つもない。
自分はただ生かされているのだ。
そういう究極的な部分にまで突き詰めて考えたら、ぱっと明るくなりました。
自分が悩んでいることが、ちっぽけであるという事実がわかったからです。
「思い込む」のではなく「そういう事実がある」とはっきり悟ったとき、悩みが消えました。
自分も相手も生みの親が同じだとわかれば、人見知りどころか、仲間に思えてきます。
宇宙に生かされているとわかれば、自分の悩みはちっぽけだとわかります。
その結果、落ち込みにくく元気になりやすくなります。
そういう時期があったからこそ、今明るく元気になっています。
何かに絶望して、この世や人生について深く考える時期は重要です。
自分がそういう経験をしたので、よくわかります。
元気がなく暗い人は、実は後から明るくなる可能性を秘めています。
暗く元気がないときには「苦しい」と思って終わりにするのではありません。
「なぜ元気が出ないのだろう。なぜ落ち込んでいるのか」と徹底的に原因を追究しましょう。
突き詰めると、地球や人生、宇宙という壮大なスケールにまで発展することでしょう。
それは「生きる意味」や「自分の人生設計」など真剣に考えるきっかけになります。
できるだけ若い時期にそういうことを考える機会は必要です。
早ければ早いほどいい。
そういうことがないと、人間は真剣に考えません。
叱られたときには深く反省するように、落ち込んで元気がないときにも、理由を深く考えることです。
その時期はつらいですが、後から楽になります。
落ち込む時期は、むしろチャンスなのです。