「嫌いなことがあります。どうすればいいですか」
こう聞かれれば、私は次のように即答します。
「じゃあ、しなければいいですよ」
「プラス思考になりましょう」
「良いところだけを見ましょう」
「もっと愛と感謝の気持ちを持って、人と接しましょう」
嫌いな分野には、広がりがあります。
Aさんを嫌いになると、Aさんと仲のいいBさんも嫌いになり、Bさんと仲のいいCさんも嫌いになってしまう経験はありませんか。
嫌いが連鎖していき、広がってしまいます。
無理に、嫌いなことをする必要はありません。
プラス思考を勉強する必要もありません。
では、どうすれば、嫌いなことを好きに変えることができるのでしょうか。
「困難を乗り越える」ということには、つらくて大変なイメージがあるものです。
人一倍頑張って、努力をする必要があります。
根性、辛抱、集中力、根気、勇気など、さまざまなイメージがあります。
不思議なことに、好きなことをやっていると、つらいことが次第になくなります。
つらいことそのものが、本当に消えてなくなっているわけではありません。
自分の心が変わってきているのです。
交通事故に遭ったとき「何て不運なのだ」と思うのは、成長から逃げている人です。
事故を不運だと決めているのは、あなたの心の問題です。
本当に成長を求めている人は「自分の不注意が原因だった。今度からは気をつけよう」と自分を振り返り、事故を成長に変えます。
ゲームマニアの人には、すごい行動力があります。
好きなゲームの新作なら、雑誌で調べたり、発売当日に朝早くから並んで待ったりできます。
豊富なゲームの知識を持ち、ゲームの話なら、何時間もしゃべり続けてしまいます。
コンプレックスを持っていると「何て自分は不幸なのだ」と思います。
それはコンプレックスを悪いことだと思っているからです。
しかし、ちょっと待ってください。
「年を取れば、涙もろくなる」
こんな話を聞いたことがありませんか。
単なる言い伝えかと思われるかもしれませんが、実は科学的な根拠があります。
好きという気持ちを突き詰めれば、嫌いなことも好きになれるというお話をしました。
たしかにそれはそうなのですが、本当の真実は、もっとその奥にあります。
話をひっくり返してしまうようで申し訳ないのですが、本当の真実は「好き」ではないのです。
なぜオリンピックがあるのか、ご存じですか。
「世界一を競うため」
そう答える人がほとんどでしょう。
男と女は別々の存在に思えますが、実は2人で1つです。
「男と女は生物的な違いがあるではないか」
それはそうなのですが、では片方だけで人類は生き続けることはできるでしょうか。
好きと嫌いの世界は、その間に境界線があります。
世界には、たくさんの境界線が引かれています。
職場、学校には、クラスという境界線。
ジグソーパズルは、初めは1枚の絵です。
完全であり、完璧な絵が初めから出来上がっています。
しかし、後から人間がその絵に線を引っ張って、小さく分けてしまいます。
どうすれば、境界線などないということに気づくことができるのでしょうか。
捨ててみればいいのです。
捨ててしまったとき、あると思っていた境界線が「あっ! ない!」ということに気づきます。
私の部屋には今、テレビがありません。
冷蔵庫も電子レンジもありません。
ベッドがなくて、布団暮らしです。
好きなことがあるということは、嫌いなことがあるということです。
嫌いなことがあるということは、好きなことがあるということです。
どちらに転んでも、苦しみがあります。
好きなことを突き詰めていけば、嫌いなことが好きに変わります。
興味のある分野が増え、嫌いなことも包み込んでしまうようになるからです。
嫌いを好きに変える方法で、好きに変えたとします。
「これはよいことだ」
「これは悪いことだ」
世の中には、法によってたくさんの善悪が決められています。
この世にはすべては1つであり、つながりがあります。
自分が強くなれば、誰かが強くなるということです。
あなたが幸せになれば、あなたの友人にも影響を与えます。
円周率をご存じですか。
円周を直径で割って求める値のことを言います。
ちなみに私が小学生のころは「3.14」として覚えました。
真実に気づくとは、汚れたメガネをきれいに磨くということです。
汚れたメガネをかけて現実を見れば、どれも汚れた世界に見えます。
実際に世の中は汚れてはいないけれど、汚れたメガネをかけているため、すべてが汚れて見えるのです。
難しいことは、受け止め方を変えると、成長のきっかけであることに気づきます。
難しいことがあるから悩み、考えるきっかけになります。
好きな人から「あなたのことが嫌いになった」と言われれば「私のどこがいけないの」と聞きますよね。
家族のことが嫌いと言っている人は「自分も嫌いだ」と言っていることになります。
「自分のことが好き」ときれい事を言っている人でも、家族をけなしたりする人は、同時に自分もけなしていることになるのです。
自分を生んで、育ててくれたのは父親であり、母親だからです。
「私は、ダメな人間なんです」
ときどき、自分で自分の悪口を言う人を見かけます。
自分を謙虚に見せていることでしょうが、実は横柄で偉そうなことを言っています。
人間には、苦しみから逃れようとする本能があります。
生存するために、苦しみから逃れることとなると、本気になります。
さまざまな知識、知恵、協力を結集して、命を懸けて解決しようとします。
すべての人には、必ず才能が与えられています。
「またまたそんな大げさなことを」
いいえ、大げさではありません。
「あれ、嫌いなことって本当にマイナスだろうか」
「マイナスは、プラスではないだろうか」
私はある日、ふと、現実を疑いました。
逆説的な話で、意外な事実を1つお話しします。
今まで学んできたことを、大きく変えるような事実です。
何を大きく変えるかというと、次の一言です。