動物病院へ運ばれる多くは、当然、調子が悪くて運ばれてくる場合が大半です。
特に多いのが「足のけが」です。
足を大きく擦りむいて血を流したり、足の骨を痛めたりして、動物病院にやってくる犬が多いです。
散歩中に、どこかにつまずいてけがでもしたのだろうと思います。
もちろん散歩中につまずいてけがをすることもありますが、室内でのけがも多いことをご存じですか。
「え? 室内?」
安全に思える室内ですが、けがをしやすいところがあります。
その原因を、私たちの多くが見落としています。
階段です。
階段で足を踏み外した結果、足にけがをして動物病院に運ばれるケースが多いです。
家庭によっては、2階建ての家もあることでしょう。
犬を自由に行動させて、階段を使って2階への上り下りを許している家庭も多いのではないでしょうか。
厳密に言えば、犬を2階へ上がらせるのはよくありません。
犬が階段を下りる際、足を踏み外して転げ落ち、大きなけがをする可能性もあるからです。
ここを見落としやすい。
階段は、あくまで人間用のために作られた段差です。
人間には1つの段差が小さく何も問題ありませんが、犬には大きな段差に感じ、上り下りに苦労します。
家の構造によっては、階段の傾斜も段差が大きいところもあります。
下りるときにうっかり足を踏み外すと、1階まで一気に転げ落ち、足を痛めることがあります。
いくら犬とはいえ、やはり階段から転げ落ちて打ち所が悪ければ、けがをします。
最悪の場合、骨折するケースもゼロではありません。
家の中を自由に行動させてあげたい気持ちはあっても、万一を考えるなら、2階へ上がらせるのは控えておくほうが無難です。
家の構造上、難しい場合もありますが、可能であれば「犬が移動できるのは1階だけ」とルールを作っておくと安心です。