散歩をしていると、ほかにも犬を飼っている人たちとすれ違います。
その散歩の様子には、次の3パターンがあります。
単なる散歩とはいえ、このように3種類の状態にわかれます。
歩き方は人それぞれで好きにすればいいですが、実はこの3つのうちの1つは、好ましいとは言えない散歩に該当します。
さて、どれだと思いますか。
問題となるのは「犬が飼い主を引っ張っている状態」です。
優しい飼い主としては、犬が散歩したい道を尊重させてやろうと、自由に選ばせようとしているのでしょう。
速く歩きたい犬と、のんびり歩きたい飼い主とで、自然とそういうポジションになっているのかもしれません。
しかし「きちんとしたしつけ」という観点から見れば、あまり好ましいことではありません。
犬が飼い主より前に出て、飼い主を引っ張ったり、犬がどの道を歩こうか主導権を握ったりしています。
犬が「主人」になり、飼い主が「従者」になるため、主従関係が逆転しています。
犬が飼い主を引っ張っていると、犬は「飼い主より偉い」と勘違いし始めるようになります。
そうすると、飼い主の言うことを聞きにくくなったり、飼い主の指示に対して反抗したりします。
いつの間にか主従関係が逆転しているので、しつけもしにくくなっています。
犬の気持ちを尊重させる気持ちはわかりますが、飼い主との主従関係をきちんと区別させた歩き方をしましょう。
主従関係を区別させるための犬の定位置は「飼い主の横」、あるいは「飼い主より少し後ろ」です。
できるだけ、飼い主のかかとあたりを歩かせるのが理想です。
飼い主のかかとあたりに付いて歩く様子から、これを「ヒールポジション」と言います。
イメージとしては、飼い主の後は犬がくっついてあとを追っているイメージです。
もし、不意に犬が飼い主より前に出ようとしたら、リードを引っ張ってやめさせるようにします。
道を選ぶ選択権も、たまには犬に選ばせてもいいですが、基本は飼い主が歩きたい道を選びます。
もし犬が勝手にほかの道を歩こうとしたら、リードを引っ張ってやめさせます。
こうすることで、飼い主が主であるというアピールができます。
少し厳しいようですが、飼い主の言うことをきちんと聞く犬に育てるためのしつけです。
これがきちんと守られるようになると、飼い主の言うことを聞きやすい犬へ育っていきます。