執筆者:水口貴博

犬を上手にしつける30の方法

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犬の体臭は、身分証明と同じ役割を果たす。

犬の体臭は、身分証明と同じ役割を果たす。 | 犬を上手にしつける30の方法

ある夏の日のことです。

蒸し暑い日だったので、飼っている犬であるクッピーの体を洗ってやろうと思いました。

水とボディーソープを使って、体をごしごし洗ってあげて、気持ちよさそうにしていました。

洗っている間は、クッピーは気持ちよさそうな表情をしていたので「喜んでもらっている」と思っていました。

体を洗い終わって、タイルで拭いた後、クッピーは驚くべき行動に出ます。

なんと、地面に体を押し付けて、せっかくきれいにした体をまた汚そうとします。

せっかく体を洗ってあげた意味がありません。

「ああ! せっかく洗ったのに! なぜ?」

飼い主の苦労を台無しにするような行動です。

一生懸命に体を洗った飼い主としては、自分の苦労が台無しになり、つい叱ってしまいそうになります。

実はこうした行動は、今回に限らず、いつもです。

あなたも同じ経験があるのではないでしょうか。

実は、犬は人と違い、体臭がない状態を嫌います。

少しくらいは体がにおっているほうがちょうどいい。

犬にとって体のにおいは、自分の身分証明の役割を果たすためです。

体をきれいにするのは、そんな身分証明をなくしてしまうのと同じであり、大変嫌がります。

体をきれいに洗った直後は、においを取り戻すために体を汚すような行動に出ようとします。

大切なことは「そういうものだ」ということを飼い主が理解することです。

もし飼い主の性格が潔癖症の場合、においを気にして、犬の体を洗う回数も多くなるでしょう。

むしろ、頻繁に体を洗ってあげるほうが問題になる場合があります。

体の皮脂が過剰に取れてしまい、皮膚トラブルを起こす原因になるからです。

せいぜい、1カ月に1回です。

夏場なら、もう少し間隔を短くしてもいいですが、体を洗うことにそれほど神経質になる必要はありません。

飼い主が考えるほど、犬は体臭を気にしておらず、またにおいのない体を嫌がるものなのです。

犬を上手にしつける方法(19)
  • におっているからと言って、頻繁に体を洗うのはやめる。
食事中にかまってやると、うなり始める理由。

犬を上手にしつける30の方法

  1. 犬を飼い始めれば「しつけの義務」が発生する。
  2. マナーの悪い犬は悪くない。
    本当に悪いのは、しつけをしない飼い主。
  3. しつけの合図は、統一する。
  4. 家族間で、犬へのしつけのルールを統一させておく。
  5. 犬を上手にしつけるとき、最低限押さえておきたい3つのポイント。
  6. 「痛み」ではなく「快感」を与えてしつければいい。
  7. 犬のしつけは、真っ正面に立ってすること。
  8. いろいろ音を聞かせて慣れさせることは、犬の落ち着きに直結する。
  9. おとなしい子犬が、生後6カ月を過ぎたくらいから、急に吠え始める理由。
  10. 犬には「少しでも早く、できるだけたくさん食べる」という習性がある。
  11. 飼い主と犬との食事の順番は、主従関係に影響する。
  12. 犬に与える餌の量と回数の目安。
  13. どんな犬とでも、すぐ友人になる方法がある。
  14. 犬を高いところに上げない。
  15. 飼い主の聖域に、犬を踏み込ませない。
  16. いろいろな人に会わせるのも、しつけの1つ。
  17. 散歩は、必ず飼い主が先行して歩く。
  18. おねだりには、むやみに応じないほうがいい。
  19. 犬の体臭は、身分証明と同じ役割を果たす。
  20. 食事中にかまってやると、うなり始める理由。
  21. どんなに年を取っても、散歩は必要。
  22. 不意に喉に詰まらせないように、注意する。
  23. 湿った犬の鼻は、むやみに拭き取らなくていい。
  24. 犬を褒めたり叱ったりするのは、行動直後が一番いい。
  25. 2階建ての家に潜む、見落としやすい危険ポイント。
  26. 犬が飼い主の顔をなめるのは、喜びや甘えのサイン。
  27. 「幼犬」と「成犬」とでは、かじる意味が少し異なる。
  28. 犬が嫌がる部分でさえ、触られるのに慣れさせておく必要がある。
  29. 慣れているはずの車を、なぜか嫌がる犬の本当の原因。
  30. 場所と時間を変えて、環境の変化に対応させる。

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