ペットの中でも、とりわけ犬は、人と最も相性がよいペットの1つといわれています。
人と犬とは、特に付き合いが長いからです。
歴史を振り返ってみましょう。
あなたは名前をつけるタイプですか。
大半の人が名前をつけますが、ごくまれにペットに名前をつけない人がいて驚きます。
ペットのことを「おい」と呼び捨てです。
私が生まれて初めて飼ったのは、幼稚園のころでした。
「クッピー」という雑種の犬のペットがいました。
名前も私が付けました。
クッピーから学んだことは、ほかにもたくさんあります。
毎日の散歩で足腰が強化されただけではありません。
犬は、人間と変わらぬほど喜怒哀楽が激しい生き物です。
「もし、犬が言葉を話せたら、どれだけ素晴らしいことだろうか」
ペットを飼った人なら、一度は考えることでしょう。
事実、地球上で人間以外に、言葉を話せる動物はいません。
あなたの周りにいる犬の飼い主を見てみましょう。
ペットではなく、ペットを飼っている人です。
ペットを飼っている人には、なぜか感情が豊かな人が多いと思いませんか。
私は、もし「ペットを飼うのは大変ですか」と聞かれれば「大変です」と答えます。
大げさに答えるつもりです。
「大変」では生ぬるく、うまく伝えられません。
犬は、1日でもじっとしていると、足腰が弱ります。
ほうっておくと、何もないのに、わんわんと吠えるようになります。
基本は、朝と夕方の散歩です。
「どうせ意味が理解できないのだから、言葉を語りかけても無駄だ」
以前私は、そう思っていた時期がありました。
言葉を理解できるはずがありませんから、言葉を語りかけても意味がないように思えます。
「ペットは飼い主に似る」
これは、本当の話です。
田舎にいるという環境を生かし、犬に限らず、さまざまなペットを飼ってきました。
人間の場合、言葉があるおかげで、感情をかなり具体的に表現できます。
「嬉しい」と言っても「度合い」があります。
少し嬉しいのか、普通に嬉しいのか、飛び上がるほど嬉しいのか。
ペットをどのくらい愛しているのかは、どのくらい金額をかけているのかでわかります。
ペットへの関心の強さや愛情の深さは、金額に比例します。
もちろん正比例と言うわけではありませんが、関連性があるのは確かです。
動物には信じられない能力があると言われます。
犬の突出した能力といえば、何でしょうか。
そうです「臭覚」です。
「ペットがなつかない。近づいても触れるどころか逃げてしまう。どうすればなついてもらえるのか」
野性的な動物なら、警戒心はあって当然です。
近づけば、逃げるのが当たり前。
ペットは人を癒してくれます。
かわいい表情や無邪気なしぐさで癒された方も多いことでしょう。
しかし、飼い主が癒されるばかりではバランスがよくありません。
「うちで飼っている犬は、頭をなでられるのを嫌がる」
そんな人に、ぜひチェックしていただきたい点があります。
頭をなでられるのを嫌がる原因は、飼い主にあるのかもしれません。
犬を飼ったことがある人なら、誰でも一度は駆られる衝動があります。
「しっぽを触りたい」です。
犬が喜びを表現するとき、しっぽを素早く左右にぶんぶん振り回します。
へとへとに疲れて、家に帰ったときがありました。
プライベートなことですが、少し人間関係で疲れて、元気がない状態でした。
肉体的に疲れているというより、精神的に疲れ果てていました。
クッピーと触れ合っていると、ときどき無邪気さが羨ましくなります。
どんなに落ち込んでいても、クッピーとじゃれ合っていると、自然と元気が出てきます。
ペットは、人間とは違い深く思い悩むことはありません。
ペットを飼い始めると、独特の責任感が出てきます。
何か引き締まったようなプレッシャーを感じるようになるはずです。
ペットの命を背負っている感覚です。
犬を飼い始めると、自然とおしゃれに興味が出てきます。
ファッションに興味がない人も、犬を飼っていると、だんだんおしゃれに興味が出てきます。
特にそれが顕著になるのは、犬を飼っているときです。
私の愛媛の実家では、かなり過疎化が進んでいる地域です。
若い人よりご老人のほうが多い土地です。
70歳や80歳にもなるご老人が、ペットの犬と一緒に散歩をしている光景を頻繁に目にします。
「ピューピュー」
これはクッピーに昼食を与えるときの口笛の合図です。
これが面白いです。
犬は、人間よりはるかに虫歯になりにくいというのは有名な話です。
理由は、大量に分泌されるだ液のためです。
人間より何倍も多くだ液が分泌されるため、歯を溶かす酸を中和してくれます。
クッピーと一緒に散歩をしていると、面白い発見がたくさんあります。
その発見のほとんどは、私ではなく、クッピーが見つけてくれます。
普段歩き慣れている道ですから、私のほうが詳しい道のはず。
飼い主の中には「餌さえ与えていればいい」と思っている人がいます。
「動物は野生的に育てるのが一番。ほうっておけば自然に育つだろう」と軽く考えています。
これはよくありません。
つらいことがあったとき、飼っている犬に話しかけてみましょう。
人間を相手にしているかのように、話しかけるのがコツです。
私の場合も、人間関係や先行きの不安など、プライベートでつらいことがあったとき、クッピーに話しかけます。
人が人と一緒にいると、普通は言葉を交わして意思疎通をします。
言葉は人類史上、最大の発明だと言われます。
細かな感情表現も、言葉だけで伝えることができる。
田舎では、アスファルトで舗装されていない道が多いのが特徴です。
土がむき出しになった道もあれば、砂利道もあります。
おっと、そもそも「砂利道」というものを知らないかもしれませんね。
初代クッピーとの別れは、ある日、突然でした。
まったく予想もしない形でした。
何の前触れもなく、急に姿をくらましました。