いらない物を捨てると、不思議なことに生活に品が出てきます。
普通に考えれば、物がたくさんあるほど裕福に見えそうです。
しかし、実は、逆なのです。
裕福だからこそ、物を持たないようにして、軽くなろうとします。
持つとしても「一番の物」だけを持つようにします。
一番ではない、2番や3番は必要ありませんから、どんどん捨てていきます。
そうしていけば、最後に残る物は、一番だらけになってしまうのです。
一番お気に入りの歯ブラシ、コップ、皿、本、シャーペンなど、一番だけを持つようにしましょう。
結果として、部屋の中の物をどんどん捨ててしまうことになりますが、品性のために必要なことです。
実際に使う物といえば、一番だけです。
使いもしない物を部屋の中に置いていても、飾りになるどころか、部屋が散らかる原因になります。
片付けにも、整理にも、掃除にも、手間がかかります。
品のある人の部屋を見ると、物が少ないことに気づきます。
いつでも引っ越しができるくらいに、物が少なく、整理がされています。
品が出ているのです。
貧乏性の人は、何でもかんでももらいたがります。
もらった物を、部屋中に置いて、自分が貧乏であることを隠そうとしています。
しかし余計に貧乏に見えてしまうのです。
レストランに行くと、無料提供の砂糖やガムシロップを「無料ならもらっておけ」と言わんばかりにバッグの中へ詰め込みます。
これは、貧乏性の人ほどやってしまいがちです。
お金がなくて困っているからと、部屋に物をたくさん置くことでコンプレックスを補って、隠そうとしています。
貧乏性の人ほど、部屋に物がたくさんあります。
結果として、物で散らかり、品が失われています。
部屋のあちこちに物を置くことで「これだけ物を置けば貧乏そうには見えないだろう。実は裕福なんだぞ」と思っています。
たくさん物があっても、どれも使わない物ばかりなのです。
自分の生活を振り返れば、毎日使っている物は、いつもお決まりの物ばかりです。
たくさんないといけないというどころか、毎日使っている物は、いつも同じ物です。
使わない物を、思い切って捨てることで、生活の中にスペースができ、新しく受け入れる余裕ができます。
これが、品として映るのです。