結婚をして夫婦になると、夫がときどき妻へ子どものように甘えてくるときがあります。
普段は真面目で立派なのに、妻と2人きりになると、急に子どものように甘えてきます。
人が変わったかのようです。
妻は、そんな夫を不思議がりますが、別に成長不良でも病でもありません。
これは、心理学において「退行」と呼ばれる現象です。
大人が子どものように退行することから、そういう名前が付けられています。
これは誰にでもある現象です。
男性だけでなく女性にもあります。
女性の場合は、普段から甘えるのが社会的に認められ、不思議なことでもないので、大きな話題にならないだけです。
その点、男性は、しっかりしていなければならないという一般的な理解があります。
普段からしっかりしている大人の男性が、急に子どものように甘えると、とりわけ目立ってしまいます。
常に真面目ばかりでは、強い緊張感が伴い、ストレスもたまります。
打ち解けた仲同士の場合、相手に弱い自分を見せたり、甘えたりしたくなります。
あなたが男性なら、どこかそんな気持ちに心当たりがあるはずです。
あなたが女性なら、そんな夫の様子を目にしたことがあることでしょう。
この「退行」は、子どものように甘えることで緊張をほぐし、ストレスを緩和させようとする「自己防衛機能」の1つです。
夫が甘えてくるのは、それだけストレスを普段ため込んでいるので吐き出したい欲求がある証拠です。
そんな夫の相手を、妻は驚く必要はありません。
むしろ夫が甘えてくるというのは、よい傾向です。
それだけ妻と夫の関係が、打ち解けた仲だということだからです。
誰でも甘えているところを見せるのは恥ずかしいと思います。
自分に甘えてくるのは、それだけお互いの関係が良好だという証拠です。
妻は、甘えてくる夫を全面的に受け入れてあげましょう。
「甘えるなんてはしたない!」と拒むのではなく「たまには甘えてもいいよ」と受け入れるのです。