テレビでニュースを見ていると、ときおり、感動的な物語を耳にすることがあります。
雪山で遭難した人が、奇跡的に救助されるという話。
登山で足をけがして動けなくなったところ、たまたま通りかかった人に助けられた話。
嵐で大破した船から放り出され、海をさまよった人が、自力で陸まで泳いで助かるという話。
誰もが死を覚悟した絶望的な窮地から、奇跡的に生還するなどの内容です。
絶望的な窮地から助かった人に話を聞くと、必ず次のような言葉が返って来ます。
「最後まで諦めなかった」
ありきたりの言葉です。
しかし、感慨深い響きがあります。
窮地から生還した人の言葉だからこそ、強い力が感じられます。
最後まで望みを捨てなかったから、長く生き延びることができ、命が助かった。
悪あがきでさえも、人生を変える力になります。
「まだ時間はある」
「ぎりぎりまで希望は捨てない」
「死ぬまで望みを捨てない」
これに勝る命綱はありません。
最後に人を救うのは、実は「精神力」なのかもしれません。
これは窮地に陥った人だけに通じる話ではありません。
テストでも同じです。
テスト中にも、最後まで諦めないことです。
難しい問題があって「こんなのわかるはずがない」と思えばそこで終わります。
しかし、時間が残っているかぎり「何か糸口があるのではないか」と考えます。
これまで勉強した知識を総動員して、さまざまな角度から考え、試行錯誤します。
突然、思わぬ突破口がぱっとひらめき、正解に結びつくこともあるでしょう。
一生懸命に考えるからこそ、そういうチャンスにも恵まれます。
そういう精神力を持つことです。
時間があるかぎり諦めない、ということです。
窮地から奇跡的な生還を果たした人のように、諦めない人が、感動的な奇跡を達成できるのです。