「あの人に感謝するのはやめました」と言う人がいました。
「どうしてですか?」と聞くと「あの人のことが嫌いになったから」と言いました。
以前お世話になって感謝をしていましたが、その後トラブルがあり関係が悪くなったので、感謝するのはやめたとのことです。
これはもったいないことです。
過去は過去、今は今です。
今と過去とは別のものであり、分けて考えたほうが良い。
今はその人と関係が悪くなって嫌いになったとしても、以前お世話になり、ご恩があるのは事実です。
助けてもらったり、教えてもらったり、優しくしてもらったりしたでしょう。
愛情を注いでもらったり、たくさんの友情を受け取ったりしたことがあるでしょう。
プレゼントをもらったり、一緒に楽しい時間を過ごしたりしたこともあるのではないでしょうか。
以前その人のおかげで、今の自分がいます。
今は関係が悪くなって相手に1ミリの感謝がないとしても、昔のご恩や親切は忘れないことが大切です。
親のことが嫌いになったからといって、親のすべてを否定する人がいます。
これは誤りです。
愛情を注がれて大切に育ててくれた過去があるのですから、今は親のことが嫌いであっても、感謝の気持ちは必要です。
「今は嫌いです。関わりたくありません。でも以前お世話になったことには感謝しています」と思えばいいのです。
過去にお世話になったご恩があるなら、きちんと感謝の気持ちを持ち続けたい。
友人と喧嘩して、友人のすべてを否定する人がいます。
これも誤りです。
喧嘩が悪化しても、助けてもらったり優しくしてもらったりした過去があるなら、そのことへの感謝は忘れないことです。
心の中で負の感情が渦巻いていても、過去にお世話になった事実には感謝することが大切です。
「昔は仲良かったよね。今は別として、あのときのあなたには感謝しています」と思えばいいのです。
感謝の気持ちを持てば、余裕が生まれます。
相手に対する嫌悪感が軽減されるのです。