エレベーターに乗るとき、ちょうどドアが開いていて、タイミングよく乗れました。
「良かった、グッドタイミング」と思いますが、違います。
エレベーターの中にいる人が「開」のボタンを押して待ってくれていたのです。
バス停に行くと、ちょうどバスが止まっていました。
「良かった、ぎりぎり間に合った」と思いますが、違います。
急いで走ってくるあなたを見た運転手が、ぎりぎりまで待ってくれていたのです。
頑張って勉強をした結果、受験に合格しました。
自分が頑張って勉強したから合格できたのだと思いがちです。
もちろん本人の努力もありますが、それだけではありません。
親が、机・椅子・勉強部屋を用意してくれました。
親が毎日食事を作り、塾代を捻出して、塾の送り迎えをしてくれました。
勉強するのは本人ですが、勉強できる環境を用意してくれたのは親です。
親が勉強できる環境を用意してくれたおかげで、勉強に集中でき、成績が上がり、結果として受験に合格できたのです。
私たちは気づかないうちに、誰かに助けられていることがあります。
「たまたま」と思っていたことが、実はたまたまではなく「誰かのおかげ」ということがあります。
「自分の実力」と思っていたことが、実は実力ではなく「誰かのおかげ」ということがあるのです。
自分が気づいていないだけで、意外とこういうケースは多いのです。
日頃から感謝のアンテナを張っておくことです。
アンテナの感度を上げておけば、さりげない感謝に気づきやすくなります。
助けられていることに気づいたら、その人に感謝を伝えましょう。
相手に直接伝えられない状況のときは、心の中で感謝の気持ちを持つだけでもいい。
感謝の気持ちを持つだけでも意味があります。
私たちは日頃から気づかないうちに、誰かのお世話になっています。
目の前のことに必死で精いっぱいのときは、自然と視野が狭くなってしまい、周囲の支えに気づきにくいもの。
それでもたまには意識を向ける時間を作りたい。
感謝に気づいたら、機会を見つけて「いつもありがとうございます」と伝えましょう。
人の親切に気づければいいのですが、気づけないときもあります。
気づきたくても気づけないこともあります。
気づけなかった自分を責めることはありません。
親切な人ほど「さりげない親切」が得意です。
わざとらしさがなく、相手の負担がないよう、自然な感じで行います。
アンテナを張っていたとしても、気づきにくいことが少なくないのです。
今日もいつの間にか誰かに助けられていたのかもしれません。
偶然と思っていたことが、実は偶然ではなく、誰かのおかげだったということがあります。
自分の実力と思っていたことが、実は実力ではなく、誰かのおかげということがあります。
まだまだ気づいていない親切がたくさんあるはずです。
そういうときはせめて「気づかないうちに助けられている」と思うようにしたい。
これといった出来事がなくても、常に感謝の気持ちを持ち続けられます。
気づかないうちに、あなたは誰かに助けられているのです。