私が嬉しいことに、相手も自分のことであるかのように一緒に喜んでくれると、もっと嬉しい気持ちになります。
自分の成功を友人も一緒になって喜んでくれ、嬉しい気持ちになったことはありませんか。
相手の幸せは、自分の幸せでもあります。
相手に何か嬉しいことがあったときは、一緒に喜んであげましょう。
ささいなことでもかまいません。
相手の幸せを自分の幸せと感じ、一緒に喜ぶことでお互いに嬉しい気持ちになれます。
相手に嬉しいことがあると、嫉妬する人がいますが、心の狭い人です。
心の狭い人は、自分のことだけで精いっぱいで相手のことまで喜んであげられる余裕がないのです。
友人が出世や何かに成功したときに、英語では「With Up(ウィズ・アップ)」という表現があります。
「共に喜ぶ。共に向上する」といった意味です。
相手が幸せになることは、実は自分が幸せになることでもあるのです。
相手が向上した分、自分にもいろいろ恩恵があるからです。
何か新しいことを教えてくれるかもしれません。
もっと助けをもらえるかもしれません。
「やった!」という喜びを共有すれば、元気も一緒にもらえます。
私は高校1年のとき、体操部でした。
入部した時点ですでにバク転やバク宙はできたのですが、それ以上の技は怖くてなかなか挑戦できないでいました。
体操は、けがをするかもしれないという恐怖との戦いでもあります。
絶対安全ということはないのです。
私が新しい技に挑戦するときは、かなり尻込みしています。
自分はこんなに臆病者だったのかと、そのときに初めて気づきます。
私は人一倍、臆病者なのです。
そのうえ、周りでは部員や先生が見守ってくれるおかげで、今度は緊張までしてしまいます。
息を飲んで挑戦して、初めて技がうまくいったときのことです。
それを見ていた先生が握手をして一緒になって喜んでくれたことが、嬉しかったのをいまだに覚えています。
むしろ私より喜んでいました。
それに同じ体操部の部員も一緒に喜んでくれました。
相手の喜びを自分の喜びであるかのように喜んでもらえると、自分もとても嬉しい気持ちになれます。
一緒に喜んでもらえると、嬉しさが倍増するのです。
こうなると、体操部も活気が出ます。
部員のやる気や活気をかき立て、全体によい影響を与えます。
相手が喜んでいたら、一緒に喜んであげましょう。
喜んであげることで、相手はもっと喜んでくれます。
それがWith Up「共に喜ぶ。共に向上する」ということなのです。