執筆者:水口貴博

部下を叱る30の方法

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叱るときは、腰を低く、丁寧な態度になる。

叱るときは、腰を低く、丁寧な態度になる。 | 部下を叱る30の方法

ある日私は、古本屋で見知らぬ人から急に指摘を受けたことがありました。

立ち読みをしているとき、私のバッグがいつの間にか本の上に乗っていました。

貴重な古本の上に、カバンを置くのはいけないとわかっていました。

しかし、面白い本を夢中になって読んでいると、時を忘れたり、自分の持ち物への気がそれてしまったりすることがあります。

その結果、私のバッグがいつの間にか本の上に乗っていました。

そのとき、40代くらいの知らないおじさんがそっと私のそばにやってきて言いました。

「本の上にカバンを置かないほうがいいよ。本が汚れちゃうから」

実に腰を低く丁寧な言い方が印象的でした。

「おっと、これはいけない」と思い、すぐ本の上からカバンをどけました。

大変腰が低くて、丁寧な態度だったので、すんなり受け入れることができました。

「素晴らしい指摘だったな」

指摘されたことに感謝をしました。

もしあのとき、偉そうな態度だとしたら、こうもいきません。

「ばか! 本の上にカバンを置くな! 死ね!」

自分が悪いことはわかっていても、偉そうな態度で乱暴で威圧的に言われてしまうと、素直に聞き入れにくいです。

「言い方」は大切です。

特に叱るときには相手の気分を害してしまいがちだからこそ、態度に注意です。

指摘するときに、つい厳しい態度になってしまいがちです。

しかし、叱る側に必要なのは、気分を害さないよう腰を低くして、丁寧に伝える努力なのです。

部下を叱る方法(14)
  • 腰を低くして、叱る。
他人と比べて、叱らない。

部下を叱る30の方法

  1. 叱られ上手は、叱り上手になる。
  2. 相手を落ち込ませるような叱り方は失格。
  3. ミスをしたタイミングで指摘するのが、一番いい。
  4. 大勢の前で叱らない。
  5. 叱るときには、2人になるのがベスト。
  6. 自分の都合で叱らない。
  7. 感情的に叱らない。
  8. 叱る前に、状況をよく確かめる。
  9. お説教は、短いほどためになる。
  10. 指摘がいくつかあるときは、最初に指摘数を伝え、短く絞る。
  11. いつまでも過去の過ちを言い続けない。
    昔の話を引っ張り出さない。
  12. 人格を否定する言葉は使わない。
  13. 厳しい指摘は反抗される。
    明るい指摘は受け入れてもらえる。
  14. 叱るときは、腰を低く、丁寧な態度になる。
  15. 他人と比べて、叱らない。
  16. 追い込むように叱ると、泣けてくる。
  17. 肯定から始まると、後に続く言葉も受け入れやすくなる。
  18. クッション言葉を使えば、上手に叱ることができる。
  19. 理由のない指摘では、部下は納得しない。
  20. 一瞬で終わらせるお説教は、注射と同じ。
    痛い時間が短いからこそ、よく効く。
  21. 「こら!」という言葉を使わないように心がける。
  22. ひどく叱っても、普段どおりに接するよう心がける。
  23. 管理者を通して指摘をすれば、上司と部下の関係にひびを入れなくて済む。
  24. 手紙やメールを使えば、落ち着いてメッセージを伝えやすい。
  25. 「しなさい」より「しましょう」。
  26. 叱るときこそ、部下に発言をさせる。
    部下を叱るとき、一方的に上司から部下へと叱っていませんか。
  27. 「絶対に間違えるな。
    失敗するな」と言われると、部下は余計に緊張する。
  28. 最もミスが少なくなるのは、リラックスしているときだ。
  29. にこにこしながら口にする言葉は、ありがたく聞こえてくる。
  30. どんなに感情的になっても、暴力だけはふるわない。

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