叱る意味を、はき違えている人がいます。
落ち込ませるために、叱る人がいます。
「ばかやろう」
「なにやっているんだ」
「あほか」
威圧的でわざと乱暴な言葉遣いで、指摘します。
相手が元気をなくし、時には涙を流しているところを見て、満足する人がいます。
それがいいことだと思っている人がいます。
とんでもない。
実はこれは「叱る」ではありません。
「怒る」です。
いら立った感情に任せて相手を批判したり、罵ったりしているだけです。
感情を吐き出している。
感情をぶつけているだけ。
それらは相手のためになっていません。
へこませているだけです。
本来、叱ることの真の意味とは「間違ったことを正してもらうため」です。
それだけです。
相手がきちんと反省して正してくれれば、十分です。
しかし、指摘のとき、相手を落ち込ませてしまってはどうでしょうか。
萎縮してしまい、反省するどころではなくなります。
落ち込んでは、指摘内容が頭に入りにくくなり、むしろ改善されにくくなります。
場合によっては、人間関係にひびを入れることもあるでしょう。
せっかく指摘してくれた人との人間関係が悪くなっては、今後一緒に仕事を続けていけなくなります。
人間関係を保ちながら指摘をするためにも、相手を落ち込ませたり気分を害させたりするような言い方はよくありません。
相手を落ち込ませるような叱り方は、失格なのです。