人間には、苦しみから逃れようとする本能があります。
生存するために、苦しみから逃れることとなると、本気になります。
さまざまな知識、知恵、協力を結集して、命を懸けて解決しようとします。
苦しみは、たしかにつらいですが、人類は苦しみのおかげで進化を遂げてきています。
寒いという苦しみから、ヒーターが発明されました。
暑いという苦しみから、扇風機の発明されました。
「こうしたほうがいい」と指示されて「はい、わかりました」と答える人は、頭でわかっていても体ではわかっていません。
苦しくないから本気で考えず、学ぼうとしないからです。
「自転車はこのように乗りましょう」と教科書から優しく教わっただけでは、実際では自転車に乗れない現実を体験するはずです。
自転車で転んで、自分が苦しむ経験を積んだほうが、成長ができます。
自転車から転ぶたびに痛みを感じますから、本気で苦痛から逃れる努力して、学ぼうとするからです。
「今度から絶対失敗しないぞ」
「どうすればいいのだろうか」
「なるほど。コツがわかってきたぞ」
苦しい経験をするたびに、人は真剣に苦しみから回避する方法を考えます。
同時に体にも染み込みます。
失敗したほうが、成功より得られることが多いのです。
苦しみから逃れようとする力は、強大です。
一時的にはたしかに痛いですが、長期で見て、大きな成長を得ることができます。