「嫌いなことがあります。どうすればいいですか」
こう聞かれれば、私は次のように即答します。
「じゃあ、しなければいいですよ」
ほとんどの人が「もっと真面目に答えてください」と言うでしょう。
真面目に答えているのです。
嫌いなことをしていると、大好きになってしまったということはありません。
幸せになれた、ハッピーになれたこともありません。
嫌いなことは、無理にすればするほど、もっと嫌いになってしまう法則があります。
いくらやっても好きになれない、報われない、うまくいかない現実に、嫌いなことがもっと嫌いになります。
「やはり私はダメなんだ」
いいえ、あなたがダメなのではありません。
そもそも最初から反発する力が働いているだけです。
磁石のN極同士を近づけるとどうなりますか。
反発する力が働くのみですね。
近づけるほど、その反発する力は大きくなる一方。
無理をして近づけ続けていると、そのうち磁石の気が変わって、くっつくようになると思いますか。
いいえ、100年経っても、磁石のN極同士は反発したままでしょう。
反発は反発なのです。
反発する力があるにもかかわらず、無理をして近づけても、必要のない努力や時間が発生するだけです。
反発は自然に反している現象です。
いわゆる「不自然」というものです。
それは磁石が悪いわけではありません。
最初から働いている自然の力を、無理やり不自然な方向へ曲げようとしているから、反発という力が発生しているだけです。
あなたは、嫌いなことをするという「不自然なこと」をしているから、気持ちが暗くなるのです。
元気になれないのです。
嫌いなことを避けていると、現実から逃げているような気になります。
先生に叱られ、親に叱られます。
でも、本当は、嫌いなことばかりしている現実こそ、現実逃避になるのです。
不自然なことばかりをしていると、自然になれたという不自然なことはありません。
むしろ、嫌いなことはしてはいけないのです。
嫌いは嫌いのままが、一番自然なのです。
「してはいけない」という神からの啓示です。
自然が、あなたに幸せへの道しるべを与えているのです。