美術館では、どのように美術鑑賞をしていけばいいのでしょうか。
もちろん鑑賞法に決まりがあるわけではありません。
個人が自由に鑑賞すればいいのですが、基本の鑑賞ステップがあります。
次の3ステップを踏むことで、誰でもスムーズに美術鑑賞を楽しんでいけます。
まず作品を鑑賞します。
解説パネルは見ないで、まず作品鑑賞から入るのがポイントです。
ぱっと全体を見て、作品の第一印象を楽しみましょう。
数歩後ろに下がって、少し引いた位置から作品全体を鑑賞します。
色使い、構図、造形、デザインなど、受ける印象があるはずです。
目に焼き付けるように、じっくり鑑賞に集中しましょう。
テーマ、シチュエーション、メッセージ性、背後にあるストーリーなどにも意識を向けながら鑑賞します。
全体を見たら、次はマクロの目からミクロの目に切り替えます。
作品の細部にも目を向けて、気になるところに注目しましょう。
作品を鑑賞したら、次に解説パネルを確認します。
音声ガイドを持っているなら、この時点でスイッチを入れます。
作家名・作品名・制作年などの作品データをチェックして、詳しい解説があれば目を通しましょう。
詳細を確認すれば、作品の理解が進み、鑑賞の面白さを高めてくれます。
作品によっては隠れたメッセージやユニークな誕生ストーリーがあることも少なくありません。
描写の意味がわかることで納得が得られ、感動も増えます。
解説パネルを読み終わって内容を理解したら、もう一度作品を眺めます。
解説パネルを読んでから鑑賞すると、最初に作品を見たときとは違った印象を受けるでしょう。
しみじみと深く感じられ、より深くまで味わえるようになります。
じっくり鑑賞すれば完了となり、余韻に浸りながら次の作品に進みます。