劇場や美術館に到着したとき「もったいない」と思うことがあります。
「早く中に入りたい!」という気持ちがあるためでしょうか。
来場客の多くは入り口に向かってそそくさ歩き、館内に入ります。
もちろん悪いことではないのですが、ここは見る目を養うチャンスの1つです。
劇場や美術館に足を運ぶことがあれば、ぜひ「入り口」に注目してみてください。
きっとすてきな入り口があるに違いありません。
劇場や美術館の入り口は凝った作りになっていることが多い。
石造りの門があったり、立派な表札が立っていたりするでしょう。
大理石の階段があったり、立派な門柱がそびえ立っていたり、見応えのある像が置かれていたりなどなど。
美しい装飾が施されていて、よく見ると、アールヌーボーやアールデコの様式になっていることもあります。
劇場や美術館によって入り口の雰囲気もさまざまです。
劇場や美術館の入り口とはいえ、手間や費用がかかっていることが多い。
特に「国立」と名のつくものは、立派な入り口になっているはずです。
趣や格式を感じさせる入り口になっていて、一見の価値があります。
そんな素晴らしい入り口をスルーするのは惜しいことです。
入り口の手前で足を止め、入り口と周辺に目を向ける時間を作りましょう。
芸術鑑賞の時間は、劇場や美術館の入り口から始まっているのです。