頑張ってもうまくいかないときがあります。
全力を出した。
ベストを尽くした。
自分にできることはすべてやり尽くした。
最大限まで頑張ったにもかかわらず、結果が出ないと、心底がっかりするでしょう。
「これだけ頑張ったのに、結果が出ないなんて悔しい」
期待どおりにならないと、失望します。
肩の力を落とし、ため息が出ます。
手抜きをしてうまくいかないならまだわかりますが、頑張ったのにうまくいかないと、悔しさもひとしお大きい。
言葉にできない複雑な感情が渦巻き、強いストレスを感じるでしょう。
「ついていないな」
「恵まれない人生だ」
「神様のばか野郎」
自分の不運・不幸を嘆き、恨む人もいるでしょう。
悪い霊にとりつかれ、呪われているような錯覚を感じる人もいるかもしれません。
そんなとき、思い出してほしいことがあります。
頑張らなくてもうまくいったときを思い出してほしいのです。
人生には、逆のパターンもあるはずです。
頑張ってもうまくいかなかったときもあれば、頑張らなくてもうまくいったときもあるでしょう。
「難しそうだけど、やってみると、意外に簡単だった」
「大変そうだったけど、あっさりできてしまった」
「長期戦を覚悟していたのに、すぐ片付いてしまった」
きっとそんな経験も、今まで数え切れないほどたくさんあったはずです。
頑張らなくてもうまくいけば「ラッキー」と思います。
そのときのことを思い出し、あまりかっかしないでください。
心を大きくして「こういうときもあるか」と思えばいい。
私たちは、幸運・幸福より、不運・不幸の経験のほうをよく覚えている傾向があります。
不運・不幸の経験のほうが精神的ショックが大きいため、記憶に深く残りやすい。
不運・不幸の経験をよく覚えているので「恵まれない人生」と錯覚しているだけです。
頑張ってもうまくいかなかったとき「近い将来、頑張らなくてもうまくいくことがあるだろう」と期待していいでしょう。
たまたま今回は「頑張ってもうまくいかなかった」というパターンです。
別の機会では「頑張らなくてもうまくいく」というパターンになるでしょう。
それは遠い未来ではなく、明日起こるかもしれません。
アンバランスに見えますが、誤解です。
長い目で見ると、それぞれバランスが取れているのです。