ある日、英語が好きな「あなた」がいました。
ここではあなたの成績だと仮定して、ちょっと考えてみましょう。
国語が50点。
数学が30点。
英語が95点。
見てのとおり、一番スコアの高い科目は英語ですね。
さすが好きな科目だけあり、高得点です。
一方で国語や数学の成績はぴんときません。
「数学や国語は苦手なんだな」ということが、成績からすぐわかります。
それぞれの科目の成績は、かなり明暗を分けています。
こういうときに、あなたならどうしていますか。
成績のよい英語はさておいて、穴のあいている数学を一生懸命に勉強しますか。
それとも、得意な英語をもっと勉強しますか。
得意なことだけを勉強すればいいのです。
学校では、学力の穴をあけているのは一番スコアの低い数学だということで、数学ばかりを勉強させられます。
たしかにそれは、間違ってはいません。
しかし、本人の特質を最大限に生かした勉強ではありませんね。
学校では、何でもかんでも勉強をさせ、どれもこれもスコアさえよければそれでいいという風潮があります。
しかし、そうした学校の進め方のために「自分が本当にやりたいこと」を見失っている人が大勢います。
先ほどの例にも挙げたとおり、得意な科目は、英語です。
誰が見ても明らかです。
英語の成績が十分にいいから、ほかの科目を勉強するのではありません。
英語が得意だから、もっと勉強して磨くのです。
苦手なこと、できないことを無理して勉強する必要はないのです。
むしろそんなことをしてしまうと、本当に自分のやりたいことや好きなことを見失ってしまう可能性が出てきます。
英語が得意ということは気づいていても、スコアの低い科目に目が向いてしまい、不得意なことを重点的に勉強しようとします。
こうして本当にやりたいことを見失ってしまうのです。
せっかく自分の成績から得意なことや好きなことがはっきり表れているのですから、集中して磨けばいいのです。
社会で武器になるのは、得意な科目1つだけで十分です。
つまり、専門家こそが社会では求められます。
「すべてそこそこしかできません」という人より「これしかできませんが誰にも負けない自信があります」という人が求められます。
英語が得意なら、将来は翻訳家、通訳、英語の先生など、そうした道が開けます。
「これしかできないの」と侮辱されることはありません。
「この専門家であるあなたにお願いしたい」と、多くの人から求められるようになります。
好きなことばかりを勉強し、自分の武器にすれば、将来は好きなことをしながら食べていくことができるようになるのです。