大きなことを成し遂げるためのコツは、まずこれです。
真っ先にこれが思い浮かびます。
現在の成功者も同じことをして、成功をつかんできました。
私も、これは当たり前のようにしています。
「勉強をしてから、始めない。始めながら、勉強をする」
というポイントです。
失敗する人は、まず「練習」や「準備」から始めます。
「学校に通って、勉強をして、資格をとってから……」と考えます。
準備ばかりの連続です。
一見、ごく当たり前の流れですが、これではいけないのです。
そんなにもたもたしていると、上達が極端に遅くなるからです。
そのうえ、時間もかかり、お金もかかる。
準備や練習は近道に思え、実は遠回りです。
本当にやりたいことは、今すぐやればいいのです。
足りない部分は、途中で勉強すればいい。
教習所で車の運転を学ぶときと同じです。
実は、車の教習所ではとてもうまいシステムが構築されています。
あなたが教習所で、運転の練習をするとき、本を全部読み切ってから車を運転しましたか。
いいえ、そうではありませんね。
驚いたことに、教習所では、入学をしていきなり車を運転させられます。
もちろん運転の仕方もわかりませんし、うまく運転できません。
私が教習所に行ったときにも、入って早々に車の運転をさせられました。
マニュアルも何も、まだまともに読んでいない状態です。
「先生、運転できません!」と言いましたが「そんなんじゃ上達が遅くなるぞ! いいからさっさと運転しろ!」と言われました。
学校で本とにらめっこばかりしていた私たちには、信じられない学び方ですが、本来はこの学び方がいいのです。
本をまだしっかり読んでいないうちから実践を行うと、まず「具体的な内容がわかる」ということです。
本を読んでいるだけでは「そうなんだ。へえ」で終わってしまいます。
100ページもある本を全部読み切り、頭に叩き込んだつもりでも、実際に車のハンドルを握ると、まったく運転ができません。
頭ではわかっているけれど、体ではわかっていないということです。
学びの世界ではうまくいっていますが、現実の世界では身についていません。
教習所では、車の運転と本による勉強を、交互に繰り返して行います。
実技と講習が、交互に繰り返し行われる勉強は、大変理想的な勉強法です。
いきなり生徒に車を運転させることで、その感覚を体で学ばせ、そうして身についた感覚を元にして、本を読んで理解します。
理解した内容を、また実際に車を運転することで確認し、身につけていくという繰り返しです。
このやり方は、上達が早いのです。
講習と実技の繰り返しをすれば、飛躍的に成長します。
一度でも車を運転すれば、本に書いてある内容が大変よく理解できるようになります。
「あのときのことか」
「あのときの感覚のことか」
「あの瞬間のことね」
体験を通して経験したからこそ、本を使った勉強も理解が早く、スムーズに進むようになり、身につくのも早いのです。
車の免許取得には、通常2カ月コースと短期コースの2種類あります。
通常なら、2カ月ほど時間を要します。
しかし、短期コースでも、質は2カ月コースと同じです。
濃い内容で、素早く学べます。
私は、短期コースの2週間で、さっさと運転免許を取ってしまいました。
毎日が実技と講習の繰り返しでしたが、だからこそ上達も早かった。
これは車の運転だけではありません。
人生においても同じです。
あなたは、勉強ばかりしていませんか。
「学校に通って、勉強をして、資格をとってから……」なんてことを考えていませんか。
それは一見、正攻法のように思えますが、遅いうえに身につきにくい勉強法なのです。
本を読んでいるだけでは、本当に身につきません。
いきなり実践で始めてもいいのです。
もちろん金銭的にも肉体的にも、リスクを抑えた形を取って、万が一のことがあっても取り返しができる体制にしておきます。
しかし、いきなり実践してもいいのです。
いえ、いきなり実践しないといけない。
一度でも実際に経験があると、具体的に内容がわかります。
本に書いてあることも、体験する数倍の速さで理解でき、そのうえ吸収も速い。
足りない部分は、途中で補えばいいのです。
つまずいたら、そのときに何とかすればいいのです。
教習所のような方法と同じく、まず実際に行動して、体を通して体験してみることです。
わからない部分や足りない部分は、そのときにまた勉強すればいい。
体験→勉強→体験→勉強→体験という繰り返しが、最も上達が早く、成功への近道となるのです。