私たちは、喧嘩の原因を大げさに捉えているところがあります。
もちろん重大なこともありますが、それはごく一部にすぎません。
実際のところ私たちの喧嘩の原因は、ささいなことがほとんどです。
「無視された」
「間違われた」
「邪魔された」
「割り込まれた」
「ばかにされた」
「嫌なことを言われた」
「プライドを傷つけられた」
そのときは「ひどいことをされた!」「許せない!」「こんなことはあり得ない!」と腸が煮えくりかえります。
正式な謝罪を求めたり「一生恨んでやる!」と呪いの言葉をまき散らしたりします。
しかし、いったん落ち着いて冷静に考えてみると、それほどひどいというわけではありません。
相手が悪意を持っているとは限りません。
ちょっとした誤解だったり、小さな間違いだったりなど、たわいないことがほとんどなのです。
いらいらがピークになっているときは、心拍数が上がっていて、いつの間にか視野が狭くなっています。
喧嘩をしているときや、しそうになったときは、一度冷静になったうえで自問してみてください。
「ささいなことで腹を立てているのではないか」と。
視野を広げ、客観的な視点から、あらためて現実を振り返ってみましょう。
何度も深呼吸をしたり、1人の時間を作ったりすることも効果的です。
落ち着いて振り返ると「私はなぜこんなことで腹を立てていたのだろう?」と不思議に思うことが少なくありません。
ささいなことで腹を立てている自分に気づいたら、自分からさっと身を引きましょう。
もういらいらしません。
被害があっても、ささいなことなら、あっさり許しましょう。
問題解決が早くなります。
余計な喧嘩も減ります。
つまらないことで喧嘩することほど、つまらないことはありません。
度量は、小さいより大きいほうがいいのです。