手段と目的があります。
手段は、目的を達成するための具体的な方法です。
手段が正しければ、やればやるほど目的に近づけ、いずれ達成となります。
ところが、目的達成のための手段が、いつの間にか目的からずれていることがあります。
目的からずれたらすぐ気づきそうですが、そうとも限りません。
手段にこだわっていると近視眼的になり、目的からずれていても気づけないことがあります。
家族の幸せを願って、郊外に家を買います。
ところが多額のローン返済と長時間の通勤が必要になりました。
家族との時間が減って家庭崩壊につながっては、本末転倒です。
貯蓄を増やすために、節約を心がけます。
安いからといって、財布のひもが緩むと、余計なものを買いすぎてしまうことがあります。
かえって出費が増えてしまえば、安物買いの銭失いとなります。
美容と健康のために、きちんと毎日お風呂に入ります。
入浴は必須だと信じて、どんなに夜遅くても必ず湯船に浸かります。
一見良さそうに思えますが、睡眠時間を削ってまで入浴にこだわるのは、美容にも健康にも悪影響といえます。
自由を手に入れるため、仕事を頑張ってお金を稼ぎます。
お金はたくさん稼げても、毎日多忙の極みで遊ぶ暇がなくなっては意味がありません。
体を壊してしまい、多額の治療費がかかれば、貯金はすぐ底をつきます。
勉強のリフレッシュをしたくてゲームをやります。
ところがゲームにのめりこんでしまい、勉強に手が着けられなってしまっては本末転倒です。
成績の低下だけでなく、視力の低下を招くことも少なくありません。
モテるために痩せようとします。
ダイエットを頑張りすぎると、痩せすぎたり表情が悪くなったりします。
悲愴感が漂うことになれば、かえって魅力を失うことになり、モテなくなってしまうのです。
手段と目的の不一致はまだまだたくさんあり、数を上げれば切りがありません。
自分のやっていることに対して、手段と目的がきちんと一致しているか振り返ってみましょう。
頑張っているのにうまくいかないという悩みは、手段と目的の不一致が原因というケースが少なくありません。
手段と目的がずれていると、いくら頑張っても空回りになります。
時間・労力・お金を消耗するだけになる。
目的に近づくどころか、逆に遠ざかることも少なくなくありません。
手段と目的がずれているなら、早めに軌道修正しましょう。
最初は手段と目的が一致していても、知らず知らずのうちにずれていくこともあるので、定期的なチェックが欠かせません。
手段と目的が一致してこそ、夢や成功に近づけるのです。