目には、2つの力があります。
「見る力」と「見ない力」です。
目は視覚の器官です。
観察力や洞察力を鍛えて、見る力を向上させる人もいるでしょう。
視力が高ければ高いほど良いように、見る力もあればあるほど良いと思われがちです。
もちろん見る力は大切なことですが、心の平和を保つためには逆の力も欠かせません。
それが「見ない力」です。
元気が奪われる記事は読みません。
不愉快にさせる動画は見ません。
ネガティブなサイトにはアクセスしません。
何でも見れば良いというわけではありません。
ストレスを感じるものは、意識的に「見ないこと」を心がけるのが得策です。
雑誌や新聞を読むとき、嫌な記事は読み飛ばしましょう。
タイトルを見たとき、読んだら不快になりそうと思われるものは、意識的に排除することです。
過去の経験を頼りにすれば「ここをチェックするとストレスを感じる」と、ある程度の予想がつくでしょう。
テレビを見ていて、嫌な番組が始まったら、すぐチャンネルを変えましょう。
視界に入りそうになったら、さっと目をそらします。
うっかり目に入ったとしても、すぐそらすことならできるはずです。
意識的に避けることで、不快になる機会を減らしていけます。
情報の取捨選択が間に合わないなら、思い切って情報を断つことも選択肢です。
「テレビをつけない」「雑誌や新聞を読まない」という生活もありです。
緊急のニュースはほとんどありません。
毎日ニュースをチェックしなくても、週1回のチェックで間に合うはずです。
少々時事がわからなくても、日常生活に支障はないのです。
ネットやSNSから離れてみることも良い選択です。
ごちゃごちゃした情報の海に溺れそうなら、いっそのこと完全に断ち切るのが賢明です。
時には人の幸せそうな生活を知ってしまい、妬みや嫉妬、焦燥感や劣等感を覚えることもあるでしょう。
ネットやSNSでは、いろいろな自慢が吹き荒れています。
人の事情を知ってしまうから感情が乱されるのであって、知らない状況を作れば良いこと。
完全に断ち切るのが難しいなら、一定期間だけ休止するのも悪くありません。
SNSを断つと、静かな時間が手に入り、本来の自分を取り戻せます。
これが「見ない力」です。
見る力だけでなく、見ない力も養って、大切にしていきましょう。
見ない力を大切にすれば、悩んだり落ち込んだり不快になったりすることが大幅に減ります。
見ない力も、見る力と同じくらい大切です。
心が安定して、精神的な健康が保たれるのです。