「私はばかだから」という口癖の人がいます。
「私はばかだからわかりません」
「私はばかなので教えてください」
「私はばかだから勉強しても覚えられません」
本人に悪気はなく、謙虚のつもりで口にしているのでしょう。
自分を下に見せることで慎ましく控えめな印象が生まれ、相手との会話がスムーズになるように思われます。
婉曲的に「あなたは私より賢いですよ」と相手を褒めることにもつながります。
「私はばかだから」と言っておけば「保険」になります。
あらかじめ自分を控えめに見せておけば、知らないことがあっても笑われないでしょう。
「私はばかだから」というセリフは、状況に応じて役立つことがあるのも事実です。
だからとはいえ、口癖になっているなら要注意です。
あまり言いすぎると、悪い自己暗示がかかります。
自分が発した言葉を一番聞いているのは、自分です。
「私はばか」と何度も口にしていると、そういう自己認識が定着して、セルフイメージが低下します。
自分で自分の自尊心を傷つけていることになります。
向上心が衰えたり、勉強する意欲が失われたりなど、良いことはありません。
言葉には言霊が宿っています。
口に出す言葉が、その人を作ります。
謙遜のつもりで発言したとしても「私はばかだから」を繰り返し言い続けていると、本当にばかになってしまいます。
自分を卑下した言葉遣いは、あまり響きの良いセリフではなく、すっきりした印象を与えません。
日頃から「私はばかだから」と言っていると「間違っても許してください」という自信のない様子も生まれます。
あまり言いすぎると、かえって嫌われる原因にもなりかねません。
そもそも「私はばかだから」というセリフは、言葉の中に否定語が含まれているため、響きが良くありません。
自分の自尊心を傷つける発言は、NGです。
言葉遣いに品がないため、発言には慎重になりましょう。
社交辞令だとしても、安易な発言には要注意です。
わからないことがあれば、どう言えばいいのでしょうか。
シンプルに「教えてください」の一言を言えばいいことです。
初心者であれば「初めてなので詳しく教えてください」というセリフで十分です。
自分を卑下する必要も、変に謙遜する必要もありません。
ありのままシンプルに言えばいいのです。