「冷静な人」という言葉についてよくある誤解があります。
冷静な人は、いつも感情が安定しています。
日頃から落ち着いていて、所作も上品で、振る舞いの一つ一つが丁寧です。
トラブルが起こっても、怒りや焦りがなく、落ち着いて対処します。
そうしたイメージがあるためでしょうか。
「冷静な人になる=心をなくしていくこと」と考える人がいます。
冷静な人になるためには、心をなくていかなければいけないと思っている人もいるかもしれません。
感情を持たないロボットになることだと考える人もいるかもしれません。
これは違うのです。
冷静になることは、心をなくしていくことではありません。
無感情になる必要もなければ、感情を持たないロボットになることでもありません。
「感情のコントロールを高めること」をいいます。
この点を誤解しないことです。
あくまで感情のコントロールを高めることであり、心をなくしていくことではないのです。
冷静な人になるためには、感情のコントロールを高めることが重要なキーとなります。
日頃からさまざまなストレスを経験して、感情を抑える力を鍛えます。
何事も前向きに捉えるような考え方を身につけていきます。
また日頃からストレスをためないよう、小まめなストレス解消も大切です。
感情のコントロールが向上すれば、日頃から落ち着いて行動することができ、緊急時にも動じることなく冷静に対処できます。
感情のコントロールが向上していくにつれて、落ち着きだけでなく、大人の魅力も増していきます。
冷静な人にもきちんと心や感情があります。
嬉しいことがあれば喜びを表現して、面白おかしいことがあれば笑顔で大笑いします。
感動することがあれば、ぼろぼろ涙を流します。
冷静な人は、心がないのではなく、感情をコントロールしているにすぎません。
どうか安心して冷静な人を目指してください。
冷静な人になっても、人としての心や感情を持ち続けることができます。
もちろん心や感情をどんどん豊かにしていくことも可能です。
冷静になることは、心をなくしていくことではなく、感情のコントロールを高めることをいうのです。