「食べても味を感じにくい」
「味の微妙な違いを区別するのが苦手」
「普通の食事では、味が物足りなく感じる」
一言で言うなら「味音痴」です。
味音痴に心当たりがある人は、あるポイントをチェックしてみてください。
「濃い味付けになっていないか」です。
調味料をどばどば振りかけるのが癖になっていないでしょうか。
タレやソースをたっぷり使うのが当たり前になっていないでしょうか。
どきっとした人は要チェックです。
調味料を加えて濃い味にするのが普通のことになっています。
無意識の習慣になっています。
「味音痴」と思ったら濃い味付けをやめてみましょう。
味音痴の原因の大半は、濃い味付けに慣れてしまっていることです。
濃い味付けに慣れてしまうと、どんどん味覚が鈍感になってしまいます。
普通の味では満足できなくなり、さらに味付けが濃くなって、ますます味覚が鈍感になっていき、悪循環を招きます。
濃い味付けを続けていれば、味音痴になるのは必然のことわりです。
「別に味音痴でもいいではないか」
そう思うかもしれませんが油断は禁物です。
濃い味付けに慣れることは好ましくありません。
無意識のうちに脂質や塩分を取りすぎてしまい、健康によくありません。
塩は人に必要なミネラルですが、実際は少量で十分です。
最新の研究によると、人は「1日2グラムの塩」で生きていけることが確認されています。
2グラムの量は、小さじ3分の1です。
また濃い味付けでしか満足できなくなるのは、食の楽しみの制限にもつながります。
濃い味付けをやめてみましょう。
調味料の量を減らして、普通のままで食べるようにします。
調味料を加えたくても、ぐっと我慢して、そのままの味でいただくようにします。
どうしても使いたいなら、いつもの量の半分以下にしておきましょう。
普段使っているお塩も「減塩タイプ」に変えるだけでも違います。
少し価格は高めですが、健康のためにお金を出しましょう。
濃い味付けをやめる際に大切なのは「咀嚼回数を増やすこと」です。
最初のうちは味気なく感じるかもしれませんが、その分だけ噛む回数を増やしましょう。
一口につき、30回の咀嚼を目指します。
最初はなかなか難しいかもしれませんが、目標として意識してみてください。
噛めば噛むほど唾液の分泌が促され、食材の甘みやおいしさが引き出されます。
これを数週間続けてみましょう。
最初はストレスを感じていても、しばらく続けていけば平気になります。
慣れていくにつれて通常の味覚を取り戻していけるでしょう。
濃い味にしなくても、十分な満足感が得られることに気づくはずです。
普通の味で満足できるようになると、楽しめる食の範囲も広がります。
健康につながるだけでなく、楽しめる食の範囲も広がるのです。