いきなり食べ始めません。
いきなり食べ始めるのも悪くありませんが、少し落ち着きが足りません。
食事をいただくときは、まず外観を楽しみましょう。
食事が出てきたら、全体を見てください。
麺類なら、麺の様子を見ます。
丼物なら、どんぶりの中の様子を見ます。
汁物なら、中の具材や汁気を見ます。
魚料理なら、白身や赤身、魚の種類などを見ます。
定食メニューなら、一品ごとに外観を楽しみましょう。
料理には、ユニークな外観があるはずです。
つやや光沢、ぷるぷるした質感、華やかな彩り。
色や形、盛り付けや飾り付けがあるでしょう。
出来たてで熱々なら、きちんと湯気にも目を向けたい。
器、グラス、カトラリーにも注目しましょう。
目を凝らしつつ視野を広げてください。
外観からいろんな印象を受けるでしょう。
食事を作ってくれた人がそばにいるなら、きちんと外観に注意を向けると喜んでもらえます。
外観に注意を向ければ「おいしそうな様子」に気づくでしょう。
「きれいな色」
「面白い形だね」
「盛り付けが美しい」
「飾り付けが凝っているね」
「出来たての湯気が立ち上がっている」
立派な器が使われているなら、きちんと器にも注意を向けましょう。
料理によっては、趣のある立派な器が使われていることがあります。
上品な質感だったり繊細なデザインが施されていたりすることが少なくありません。
「なかなか味わい深い器だね」
食事は、舌だけでなく、目でも味わいたい。
器にも目を向けると、楽しみと味わいの範囲が広がって、より豊かな気持ちになるでしょう。
食事を堪能する前に、外観を堪能しましょう。
食事をする前、ほんの少し外観を眺める時間を作ってください。
じらすような時間ですが、それがいいのです。
きちんと外観に注意を向けると、むくむく食欲が湧いてきます。
目で楽しんでいくうちに「おいしそう」という気持ちになり、どんどん食欲が湧いてくるでしょう。
食事を見ながら、どんな味なのか想像してみましょう。
おいしい味が頭に浮かぶと、さらに食欲が湧いてくるでしょう。
たっぷり食欲を刺激してから食べるほうが、食への集中力が高まって、よりおいしく味わえます。
外観を楽しむ時間があるとないとでは、同じ食事でも味わいが変わります。
食の一つ一つに注意を向けることは、一つ一つを楽しむことになります。
楽しむポイントが増えることで、食事に対する喜びや感謝も増していきます。
食の可能性を引き出され、食生活が豊かになっていくのです。