「1人の時間が大切」
「1人でいるとき、自分が磨かれる」
「1人の時間が人生を豊かにする」
そう思って、積極的に1人の時間を作ろうとする人がいます。
もちろん1人の時間を作るのはいいのです。
ないよりあったほうがいいのは間違いありません。
1人でいると、素の自分に戻れます。
自分と向き合う時間になり、冷静な思考ができます。
自分に集中することで、本音も見えてくるでしょう。
煩わしい人付き合いからも解放されます。
人に気を遣う必要がないので、リラックスできます。
旅行も美術館も1人のほうが自由に行動できます。
1人になれば、自分の時間が増えます。
可処分時間が増えることでやりたいことができ、人生の充実感と満足感が高まります。
1人になれば、自由があります。
人に気を遣わなくていいので、動きやすくなって楽です。
心もフットワークも軽くなり、行動力がアップします。
1人の時間を作ることは、人生が豊かになる習慣であるのは事実です。
普段から1人でいるのが好きで、1人で行動している人も多いのではないでしょうか。
しかし、1人の時間を作ろうとした結果、いつの間にか誤った方向に進んでしまうケースがあります。
それが「孤立」です。
1人の時間を作るのはいいですが、孤立はよくありません。
「1人の時間を作ればいいのだね」と思い、安易に1人の状態を作ればいいわけではありません。
孤立の先には、不幸が待ち受けているからです。
孤立はよくありません。
孤立するということは「人とのつながりがない」ということです。
私たちは、社会の中で生きています。
社会を生きていくうえで、人とのつながりは避けて通れません。
人とのつながりがないと「孤島」の状態になります。
人との交流がありません。
外部との接触もありません。
孤立した状態ほどむなしいことはありません。
「ひとりぼっち」という状態になり、狭い世界の中で生きることになります。
友人はいなくてもいいですが、人とのつながりは必要です。
人は、人との接触を通してアイデンティティーを確認する生き物です。
人と関わっていないと、アイデンティティーを見失い、自分がわからなくなります。
生きている実感も湧かなくなります。
生きながらにして死んでいるような状態になってしまいます。
1人の時間を増やすのはいいですが、安易に人との関わりを絶つのはよくありません。
孤立してしまい、かえって不幸になります。
寂しく感じることが増え、落ち込むことも増えます。
孤立するから落ち込むのです。
孤立してはいけません。
孤立ではなく、孤独になりましょう。
孤立と孤独は似ていますが、本質は違います。
孤立は、人とのつながりが絶たれた状態です。
人との交流も外部との接触もありません。
孤独は、人とのつながりを保ちつつ、ポジティブに1人を楽しむ状態のことをいいます。
1人の時間を楽しみつつも、その気になれば、いつでも人と交流したり外部と接触したりできます。
一言で言えば「孤立はNG、孤独はOK」ということです。
人は生きていくうえで、人との関わりが必要です。
友人はいなくてもいいですが、人とのつながりは持ちましょう。
少なくてもいいので、人との接触は作っておくことです。
深い関係である必要はありません。
浅い関係で十分です。
広く浅くでもいいですが、狭く浅くでもかまいません。
挨拶をする程度の関係でかまいません。
同じ1人の時間になるなら、孤立ではなく、孤独になってください。
そうすれば、有意義な1人の時間を楽しめるでしょう。
「健全な孤独」を楽しめます。
孤立すれば落ち込みますが、孤独になれば落ち込みません。