人間が生きていくためには、たしかにお金は必要です。
しかし、お金があるから楽しめて、お金がないから何も楽しめないということはありません。
お金がなければないなりに、知恵を振り絞れば何か楽しめる方法があるはずです。
昔と今とでは、物質的には、明らかに今のほうが豊かです。
しかし、心の豊かさも、物質的豊かさに比例して豊かになったかというと、そうでもありません。
物がたくさんあっても、それに比例して心まで豊かになるとは限らないのです。
私は昔、よく近くの神社で友人と遊んでいました。
神社には、これといって何か遊べるものがあるわけではありません。
せいぜい、鉄棒や滑り台があったくらいです。
そんな神社で私は友人と野球をやったり、かくれんぼをしたりしてよく遊んでいました。
お金は一切かかりません。
こういうときの「人生を楽しむコツ」というのは、子どものほうがよほど上手です。
私だけに限らず、あなたも子どものころは、お金がなければ、ないなりに上手に遊んでいたはずです。
それが大人になるにつれて「楽しみ方」が下手になります。
旅行するにもお金がかかる、彼女と付き合うのにもお金がかかる、遊びに行くのにもお金がかかるといいます。
お金のかかる遊びこそが、楽しい遊びだと勘違いしてしまっています。
しかし、お金のかかることだけが、楽しめる遊びではないのです。
時には、子どものころの、お金のかからない遊び方のほうが、心から楽しんでいることもあります。
人生において、楽しむという意味だけでなく、ストレス発散という意味においても「遊び」は大切な息抜きです。
その遊びに大金が必要というわけではなく、考え方によってはお金がかからずに楽しめることもたくさんあるのです。
お金のかかる遊びも、立派に楽しむことができますが、それだけでなく、お金をかけずに楽しめるようにもなりましょう。
子どものころを振り返ればいいのです。
お金を1円も必要とせずに、楽しく笑顔で遊んでいた日々が、お金をかけずに楽しむ手本なのです。