知性的になるために、難しい言い回しを使う人がいます。
イメージが湧きにくい状況も、難しい言い回しを使えば、一言で説明できることは少なくありません。
「あぶはち取らず」「寝耳に水」という簡単な言い回し程度なら、まだいいでしょう。
しかし「糟糠の妻は堂より下さず」と難しい言い回しは、知らない人はまったく知りません。
難しい言い回しを知っている人には便利な言葉です。
しかし、知らない人はまったく知らないので、話についていけなくなり、むしろストレスがたまります。
こういう難しい言い回しを使った瞬間に、知性は上がるどころか、むしろ下がります。
相手には通じにくいだけでなく、伝わりやすい話をする努力を放棄しているからです。
口にしている人は「何て自分は知性的なんだ」と酔いしれているかもしれません。
ですが、聞いている側は「何てわかりにくい話なんだ」とストレスをためています。
もっと簡単な言葉を使って、わかりやすく説明してほしいと思います。
本当に知性的な人は、難しい言い回しを使わず、優しい言葉だけで説明します。
たとえ難しい言い回しを使ったとしても、その意味を後からわかりやすく説明するケアがあります。
わかりにくい状況を、わかりやすい言葉を使って説明ができるよう頭をひねらせることができる人が、知性的な人なのです。