私は昔、本をたくさん読んでいました。
「いました」という過去形です。
昔は本日記に、たくさん本を読んだことを記録していました。
経済のこと、恋愛のこと、人間関係のこと、仕事のこと、マナーのこと……。
たくさんのことを、本から学びました。
無駄とは思っていません。
しかし、本を1,000冊以上読んで最も深く学んだことは、まったくもって意外なことでした。
悲しいかな「本を読む暇があれば行動しろ!」という悟りです。
本を1,000冊以上読んで学んだことは数多くありました。
しかし、読んだだけで、実際は何も行動していなかったので、現実は何も変わっていないという悲惨な状況を目にしました。
頭の中は変わったかもしれませんが、現実は変わっていません。
現実を変えるのは行動しかありません。
現実を変えるために本を読もうとしますが、本を読んでいるだけでは現実は変わりません。
その当たり前の事実に、ようやく気づきました。
人間関係も、恋愛も、仕事も、夢も、すべて現実で起こります。
いくら本を読んで妄想を膨らませても、実際に現実で行動をしなければ、ゼロです。
読書は、行動するためのおまけです。
あったほうがいいですが、なくても進めます。
読めば、より賢く、より早く進めますが、必要とは限りません。
1,000冊以上本を読んだ私が断言できます。
本当に行動できる人は、本を読まなくても成功できます。
現実でたくさん行動をすれば、本に匹敵するほど、あるいは本以上に貴重な学びを得ることができるでしょう。
むしろ、そのほうがいい。
いつまでも本に頼っていると、頭だけ動かして、体を動かさなくなります。
本は、現実から逃げるための道具ではありません。
行動するための道具であり、起爆剤です。
私は今、本日記をつけなくなりました。
たくさん読むという事実に、大きな価値を感じなくなったからです。
たくさん本を読むより、たくさん行動したほうが、はるかに夢に近づけます。
本を1冊読むより、気になる人に「今度一緒に食事に行きましょう」という言葉をかけるほうが、はるかにパワーが強いです。
それに気づくまでに、長い時間がかかってしまいました。
たくさん読むより、専門的な良書を1冊決めて、何度も繰り返し読むようになりました。