お金が貯まらない理由は、シンプルな話です。
「金銭感覚」がないからです。
では、なぜ金銭感覚がないのかといえば、そもそも人間にはお金に関する本能がないためです。
DNAに、お金の情報は含まれていません。
私たちは、みな金銭感覚ゼロの状態で生まれてきました。
金銭感覚は生まれてから身につけて、養い、鍛えていかなければならないのです。
この金銭感覚を身につける一番の方法を、何かご存じですか。
金銭感覚を身につけるための王道は、次のことしかありません。
「自分で働いて稼いだお金で、生活をする!」
これだけでいいのです。
これ以外に、考えられません。
実際に自分で働いたお金で生活をすると、同時に金銭感覚も身につき、養われていくようになります。
なぜ自分で稼いだお金で生活すると、金銭感覚が身につくようになるのでしょうか。
もともとあった生存欲求に、お金を、絡めて考えることができるようになるからです。
お金がないと、食べるものも買えず、着るものも買えず、ましてや自分の住むアパートの家賃さえ払えません。
生きていくことができません。
生存するためには、お金がどうしても必要です。
お金を稼ぐためには、働く必要があります。
働くことは、苦労します。
しかし、苦労した分、たくさんお金をもらえるようになります。
そのとき「苦労=お金」というふうに結びつくからです。
苦労には、もともと人間の本能と強く関係しています。
その生活にお金を結びつけることで、だんだん感覚が養われていくようになります。
汗を流して一生懸命に働いて、これだけしかお金がもらえないという経験を一度してみることです。
「こんなに苦労したのに、これだけしかもらえない」
「これだけのお金で、これだけの食料しか購入できない」
「これだけの食料では、これだけしか生き延びられない」
苦労にお金を絡めて考えるようになると、本能と金銭感覚が手をつなぐようになるのです。
同期、同調、関係を持つようになるのです。
「一生懸命働いて稼いだ100円で、これだけのことが実現できる」という「苦労」と「お金」とが、どんどん結びついていきます。
金銭の感覚は、この結びつきをたくさん増やしていくことです。
結びつきが増えるにつれて、敏感になります。
敏感になるほど、お金を使うことが上手になるのです。
人間の肌の感覚は、触覚だけでなく、熱いと感じる感覚だけでなく、冷たい温度を感じる感覚もあります。
熱い、冷たい感覚が敏感だからこそ、ヤケドを防ぐことができたり、凍傷を防ぐことができたりします。
お金の感覚も、より敏感であるほど、金銭トラブルの危険を回避することができるようになるのです。