私たちは、なぜお金が貯まらないのでしょうか。
みんな、こう言うでしょう。
「金銭感覚がないから」
お金が貯まらない理由は、シンプルな話です。
「金銭感覚」がないからです。
では、なぜ金銭感覚がないのかといえば、そもそも人間にはお金に関する本能がないためです。
私は学生時代、親からの仕送りに頼って生活していました。
学生は仕事が勉強ですから、お金の面に関してはもっぱら親からのお金が命綱です。
限られた資金の中で、生活をやりくりしていたものです。
金銭感覚を身につけ、養う方法は「自分で働いて稼いだお金で、生活をすればいい」というだけです。
ご存じとは思いますが、いま一度、注意をさせてください。
どんな条件であろうと、必ずお金を稼ぐ苦労は、あなたがしましょう。
痛みを感じると、人間の底力がむくむく出てくるようになります。
痛みから回避しようとする底力です。
人間は、痛みから回避することとなると、考えられないような力を発揮します。
お金を節約するポイントは、ある言葉を自分に対して問いかけることです。
シンプルな言葉ですが、大きな意味を持つ言葉です。
何を問いかけるのかというと、次の一言です。
学校の義務教育を通して学んだ中に、前向きなイメージの1つがあります。
「100」です。
「100点」「100パーセント」などには、よい印象がありますね。
私には以前「最新を求める」という癖がありました。
もはや、習慣といってもいいくらいでした。
高機能、高性能を求め、さまざまな商品を買いあさったものです。
お金持ちになりたいとき、次のどちらのほうが、より重要だと思いますか。
(1)収入を増やす
(2)支出を減らす
いらない物を捨てるというのは、単にごみ排出だけの話ではありません。
お金を節約する意味においても、無視できないほどの大きな効果があります。
物が少ないというだけで、余分なお金が出ていくことを防げます。
身にあまる生活は、自分のステータス以上の暮らしを求める生活ということです。
分相応ではないということ。
「部屋が広い」というのは、現代では豊かさの1つのステータスです。
韓国のことわざに、お金に関するこんな言葉があります。
「箸が1膳の間にお金を貯めろ」
箸が1膳ということは、つまりまだ結婚をしていない状態のことです。
面倒と思い始めるのは、節約の赤信号です。
面倒なことから逃げるような生活に傾くと、お金は勢いよく減っていくようになります。
面倒なことから逃げる選択には、往々にしてお金がかかることが多いからです。
節約といえば、マイナスのイメージが目立ちます。
我慢、辛抱、苦しみなどです。
暗い印象は、失うことばかり見ているからです。
節約は、苦しみと考えてはいけません。
我慢でもなく、辛抱でもなく、根性でもありません。
ゲームとして考えるのです。
金銭感覚は、まずお金の感覚を知る経験が必要です。
感覚を知る経験とは、どのような経験でしょうか。
お金に関する、痛みと後悔です。
お金について勉強するためには、トラブルも大切です。
「お金は怖いな」ということを知るために、一度トラブルを経験して、本質を知ることです。
お金は、生き物ではありませんから、動きも、しゃべりも、話したりもしません。
「なぜ金銭感覚を身につける必要があるのか?」
読者の方には、こうした疑問を持たれる方も多いことでしょう。
基本的なことですが、いま一度、整理して答えます。
あなたは、節約をどう考えていますか。
節約を心がけようとすると、たいてい次の2通りのどちらかになります。
(1)節約するために幸せを制限する
不思議な話ですが、お金の使い方は偏りがあって正常です。
金銭感覚は、バランスが悪いほうがいいのです。
すべてに対して徹底的に節約するのではありません。
金銭感覚を身につけている人は、見栄を張りません。
見栄を気にし始めると、同時にお金もかかってしまい、節約を妨げます。
見栄に比例して、お金も飛んで消えます。
人を批判することは、簡単です。
それでいて、面白いものです。
しかし、あなたの印象が悪くなり、笑われる人も気持ちよくありません。
私は、人からお金の話を聞くのが大好きです。
お金の使い方を聞くと、その人の「人となり」が見えてくるからです。
お金の使い方は、性格が反映されています。
今、現金を持たないで買い物をできるシステムが増えています。
クレジットカードは、その代表です。
クレジットという信用により、一時的に借金をして、後で払うというシステムです。
ローンとは、大きな借金を長期にわたり少しずつ返済することをいいます。
10万円のパソコンを1カ月に1万円ずつ返し、10カ月をかけて、ゆっくり返済するということです。
実際はさらに利子がついて、10万円以上返済することになります。
年を取ってくると、親のしていた不可思議な行動が理解できるようになってくるときがあります。
大人の行動ですから、意味のない行動はありません。
ただ子どものころは、理解が浅いため、大人の行動がなかなか理解できないものです。
お金を使って後悔をした経験は、誰にでもあることです。
・無駄に使ってしまったお金
・貸したまま、戻ってこないお金
お金の値段は、世間が決めています。
100円という値段は、社会が決めています。
100円で物をどのくらい購入することができるのかは、世間が決めることですから、状況に応じて変動します。
気持ちのやりとりをするためのお金の使い方は「割り勘をやめること」です。
割り勘とは、複数人で食事したときに、費用を各自が均等に分担することをいいます。
食事をして合計2,000円すれば、1人分の値段は1,000円となり、別々に支払います。
「おや。こんなところに、お金が落ちている!」
道端を歩いていると、ときどき落ちているお金を見かけることがあります。
財布にお金を入れる瞬間、うっかり道に落ちたのでしょう。