一人暮らしをしている学生が、母に仕送りのお願いをしました。
「パンツも送ってね」と一言付け加えましたが、送られてきたのは「下着」でした。
自分はズボンのつもりで伝えましたが、母は下着のことだと思ったのです。
友人に「10日の9時に電話して」とお願いしました。
ところが約束の日時になっても、電話はかかってきませんでした。
忘れているのかなと思って確認してみると、違いました。
自分は「午前9時」のつもりでしたが、友人は「午後9時」だと誤解していたのです。
あるカップルがいて、デートの日程を話し合っていました。
彼から「次の月曜午前に会おう」と誘ってきましたが、こちらは「ごめん、ヤマトが来るから会えない」という返事をしました。
彼は「ほかに男がいるのか!」と怒り始めました。
女性は「クロネコヤマトの宅急便」の意味でヤマトと言ったつもりでしたが、彼は男の名前だと思ったのです。
こうしたちょっとしたすれ違いは、誰でも一度は経験していることでしょう。
ここでどうするかです。
「そんなこともわからないの?」と相手を責めると、むっとされるでしょう。
「間違えちゃダメだよ」と叱ると、関係にひびが入るかもしれません。
まず大切なことは、こちらから先に謝ることです。
相手が誤解したのは、こちらの言い方に原因があるからです。
「ごめんね、私の言い方が悪かったね」と一言謝れば、済む話です。
言葉は難しい。
コミュニケーションでは、誤解しやすい言い方をすることがあります。
わかりやすく正確に伝えたいところですが、うっかりがあるもの。
誤解した相手が悪いと考えるのではなく、自分の言い方に問題があったと考えたほうが良い。
これが大人の対応です。
自己反省を促したほうが、スムーズに成長できます。
素直に謝ったほうが話が前に進み、揉めることもないのです。
次に大切なことは、言い方の改善です。
パンツという言い方には「ズボン」と「下着」の2つの意味があることに気づけます。
今後は「パンツ」ではなく「ズボン」という言い方にすれば、同じトラブルを防げますね。
9時という言い方は、午前と午後の両方の意味があって誤解しやすいものです。
午前なら「朝9時」という言い方にして、午後なら「夜9時」という言い方にすれば間違いは起こりません。
「ヤマト」という言い方は、あらためて聞くと、男の名前に聞こえやすいと気づけます。
「ヤマト」ではなく「荷物の受け取り」という言い方にすればOKです。
自分の言い方を反省し、今後は誤解がないような言い方を心がけます。
小さな誤解やすれ違いの経験を通して少しずつ言葉遣いが上手になり、洗練されていきます。
自分の言い方に問題があったと反省する人が成長するのです。