問題には、定石があります。
問題ごとに最善と考えられる手があり、それに従って物事を進めていくのが最も安全・確実とされています。
もちろん問題では、定石が基本です。
定石がわかれば、迷うことはありません。
定石は、問題解決の近道です。
実績もあって信頼もできて、解決も早くなります。
問題が起こった瞬間、定石がぱっと思い浮かぶことがあるでしょう。
しかし、定石ばかりも面白くありません。
定石とは、言い換えると、決まり切ったパターンです。
いつも同じパターンばかりでは、単調で飽きてしまいます。
新しい方法を試すチャンスもなくなります。
成長スピードのある棋士は、時に定石外の手に打って出ます。
定石を熟知したうえで「実はこの手のほうが良いのではないか」と思ったら、勇敢にチャレンジします。
そうして、どんどん新しい手を開拓していき、実力を伸ばしていくのです。
余裕があるなら、たまには別パターンにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
「定石外にもチャレンジしてみる」ということです。
実際にやってみなければわからないこともあります。
定石ではないからといって悪いとは限りません。
いつもと違う方法で実績がなかったとしても、いざ試してみると、そちらのほうが良かったというケースはよくあります。
定石を知らないまま適当に進めるのは良くありませんが、定石を熟知したうえで定石外にチャレンジしてみるなら悪くありません。
新しい定石を発見できる可能性は大いにありうることです。
「こちらの方法のほうがいいね」とわかれば、解決の幅も広がります。
問題が起こったときは、チャレンジ精神も大切です。
問題解決の選択肢が1つ増えることになり、問題解決力の向上につながるのです。
たとえ失敗で終わったとしても、無駄ではありません。
それはそれで1つの経験になります。
「やっぱり定石は正しい」ということを再確認できます。
チャレンジしたという経験も残るのです。