逃げるときに一番大切なことは何でしょうか。
それは「振り返らないこと」「立ち止まらないこと」です。
全力で逃げるときは、まず振り返らないでください。
敵の様子が気になって、後ろを振り返りたくなるかもしれません。
これがいけないのです。
後ろを振り返ると、スピードが落ちてしまいます。
後ろを振り返るぶんだけブレーキがかかってしまい、スピードダウンします。
きょろきょろ後ろを振り返っていると、前方不注意で事故を起こしてしまうことも少なくありません。
立ち止まることもないようにしてください。
ある程度距離ができると、少し安心できて、途中で立ち止まりたくなるかもしれません。
これも余計です。
立ち止まると、余計な考えが浮かんできます。
「戻ったほうがいいかな」「逃げるべきではなかったかな」「相手に申し訳ない」など気の緩みが生じます。
「逃げたのに戻る」という矛盾行動を取ることが少なくありません。
せっかくの逃避計画を自ら取り消すことになるのです。
振り返ったり立ち止まったりしていると、ろくなことになりません。
逃げられることも逃げられなくなってしまいます。
捕まってから「あのとき振り返らなければ……」「あのとき立ち止まらなければ……」と後悔することになるのがオチです。
アクション映画を思い出してください。
振り返った人や立ち止まった人は、逃げるのに失敗するのが定番です。
余計なことをしたせいで、敵に捕まってしまうのです。
逃げるときは、あらゆる油断が命取りです。
振り返ることも立ち止まることもせず、ひたすら逃げることに集中してください。
後ろが気になって振り返りたくなりますが、ぐっとこらえること。
そもそも全力で逃げているなら、振り返る余裕はないはずです。
後ろを振り返る余裕がないほど、逃げることに集中することが大切です。
生活と人生がかかっていることですから、一切の油断は禁物であり、持てる力を振り絞って逃げてください。
前を見続け、ひたすら全力疾走で逃げることです。
逃げて、逃げて、逃げまくる。
そうすれば、逃げ切ることができます。
逃げ切った後には、安心安全の世界が待っています。
後ろを振り返るなら、逃げ切って、安全を確認できてからにしましょう。