論理的思考は、情報が必要です。
情報が足りないなら、情報をかき集めます。
情報は、少ないより多いほうがいい。
情報があればあるほど、思考や判断の材料になります。
根拠や証拠にもなるので、できるだけ多くの情報を集めることが大切です。
では、情報なら何でもいいかというと、そうではありません。
問題は「その情報が事実かどうか」です。
すべての情報を疑わずに信じるのはよくありません。
事実に思えても、実は事実でないことも少なくありません。
嘘や不確定の情報で論理的思考は実現できません。
特に、出どころが不確かな情報は、事実と事実以外が入り交じっていることが多いため、注意が必要です。
そこで必要なのが「事実と事実以外を分ける」という作業です。
情報に接したとき、事実なのか、そうでないのか、注意深く確認することが大切です。
すでに情報を持っているなら、事実と事実以外とで区別するといいでしょう。
事実と事実以外を区別することは、情報を整理整頓する一環になります。
たとえば、人から聞いた話です。
聞いた話をそのまま信じるのは、素直な姿勢ではありますが、論理的思考では妨げになります。
真実らしく聞こえても、実際は単なる噂で、嘘である可能性があります。
聞いた話を疑うことなく信じていると、後から恥ずかしい失態を犯すでしょう。
事実ではない情報では、論理的思考を実現できません。
たとえ相手が信頼できる人であっても、きちんと事実なのか確認する必要があります。
また、インターネットである記事を入手したとします。
この際も、疑わずに信じるのはよくありません。
事実であるように聞こえても、実際はただの臆測で、真実ではない可能性があります。
その情報は、裏付けされた事実なのか、記者による臆測なのか、区別することが大切です。
裏付けされた事実なら有用ですが、そうではないなら注意が必要です。
論理的思考では、事実を軸にして考えることが大切です。
事実かどうか確認する習慣を身につけてください。
「それは事実だろうか」と自問することで、注意喚起を促せます。
事実以外の情報は、不要というわけではなく、補足やコメントとして扱う程度がいいでしょう。
「確証はないが、こういう情報もある」という程度なら、論理的思考の一助になるでしょう。
事実と事実以外を区別することで、論理的思考もはかどります。