論理的思考では、言葉の意味や定義に注目してください。
言葉の意味や定義は、私たちが見落としやすい盲点の1つです。
言葉の意味がわかっていないまま考えようとしても、論理的思考が行き詰まるでしょう。
そもそも言葉の意味や定義を正しく理解していなければ、うまく考えることもできません。
たとえすでに言葉の意味や定義を理解していたとしても、油断は禁物です。
「言葉の意味を知っているから大丈夫」「定義は把握できている」と思う人もいるかもしれませんが、安心とは限りません。
自分では理解しているつもりでも、誤った思い込みをしている可能性があります。
少しでも理解に曖昧な点があるなら、注意したほうがいいでしょう。
たとえば「ITを活用した教育を考える」という課題があるとします。
「IT」という言葉は、新聞やテレビでよく聞きます。
おおむねイメージができるはずですが、正確に意味を把握しているでしょうか。
きちんと意味を説明するとなると、意外と言葉が詰まる人も多いのではないでしょうか。
中には「IT」の意味を「インターネット」の意味として思い込んでいる人もいるかもしれません。
そこで意味の確認です。
ITとは「Information Technology」の頭文字を取った言葉であり「情報技術」という意味があります。
コンピューターやインターネットを使って情報処理を効率的に進める技術の総称です。
ソフトウェアも、ITの1つ。
ウェブシステムも、ITの1つ。
サーバーシステムも、ITの1つ。
ITの意味は、インターネットに限らず、多岐にわたるのです。
「最終学歴と就職率について考える」という課題があるとします。
「最終学歴」という言葉は聞き慣れた言葉ですが、その定義が曖昧になっていることが少なくありません。
最終学歴とは「最後に卒業した学校」と考えがちですが、正しくは「最も高い教育の経歴」です。
たとえば、大学を卒業後、専門学校に通って卒業した場合、最終学歴は「大学卒」になります。
この点を誤解していると、論理的思考も誤ってしまうでしょう。
すでに意味や定義を知っている言葉でも、うまく説明できないなら、イエローカード。
少しでも不安があるなら、面倒であっても、辞書を使って確認することをおすすめします。
誤解したまま理解している可能性もあるため、再確認をする価値はあるでしょう。
慣れ親しんだ言葉であっても、きちんと調べてみると、意外と誤解していることがあります。
新しい発見がなくても、意味や定義の再確認ができるので、無駄にはなりません。
余裕があれば、複数の辞書を使って確認すると、より理解を深められるでしょう。
辞書によって特色が異なるため、わずかに説明が異なることがあります。
辞書で言葉の意味や定義をきちんと確認しておけば、論理的思考もスムーズに行えます。