1日24時間とはいえ「記憶力が高まる時間帯」と「記憶力が弱くなる時間帯」があります。
記憶力が最もよくなる時間帯は、朝食後です。
理由は、ブドウ糖が関係します。
ブドウ糖は、脳の唯一の栄養素です。
体の筋肉や内臓器官などは、多数の栄養素を必要としますが、脳が必要とするのは、ブドウ糖のみです。
たとえば、体重60キロの人がいて、脳の重さが1,400グラムとしましょう。
この場合、脳は、全体重のたった2パーセントしかありません。
しかし、2パーセントしかないにもかかわらず、カロリー全体の20パーセントも消費するところです。
睡眠中は食事をしないため、脳は栄養不足になっています。
朝食を食べてブドウ糖を吸収すれば、しばらくして、記憶力は最も高くなります。
十分に睡眠を取ったおかげで、脳の疲れが取れている状態です。
朝食によってブドウ糖が補給されれば、脳は最高の仕事を発揮します。
ゆえに、勉強ができる人ほど、朝に勉強をしています。
朝に勉強するほうが、記憶力がよくなることを経験的に気づいているからです。
また逆に、記憶力が弱くなる時間帯があります。
夕方や夜です。
理由は単純で、疲れているからです。
日中の疲れがたまり、頭の回転が鈍くなります。
成績が悪い人ほど、夜に勉強しようとします。
「夜は静かだから集中できるだろう」と思いますが、実際は勉強中に眠くなり、気づけば朝になっています。
もちろん昼食後や夕食後でも、ブドウ糖が補給された後の脳は、活動的になります。
しかし、昼を過ぎた後は、日中の疲れがいくぶんたまっているせいもあり、食後の眠気は大きくなります。
昼食を食べた後、猛烈な眠気に襲われたことはありませんか。
ブドウ糖が脳にいいとはいえ、眠くなっては仕方ありません。
ゆえに、勉強するなら朝食後が一番なのです。