本当に勉強ができる人は、ノートを取りません。
あらゆる試験は、教科書の範囲内しか出ません。
本来、教科書をしっかり理解できていれば、十分合格するはずです。
たとえば、300ページの教科書があるとします。
量が多いとはいえ、たかが300ページです。
「この300ページを勉強するだけで合格する」と思えば、気持ちも楽になりますし、事実そうです。
もしノートを取ってしまうと、どうなるでしょうか。
勉強量が増えてしまいます。
たとえば、ノートを100ページ、取ったとします。
「教科書300ページ+ノート100ページ」、つまり計400ページまで勉強量が膨れ上がってしまいます。
ノートを取るほど、復習する量が増えます。
逆に成績が落ちます。
ある人は、こういう理由でノートを取ります。
「先生が大切なことを言ったからノートに書きとめる」
そういうときは、ノートに書きとめるのではなく、教科書に直接書き込みましょう。
たしかに教科書とはいえ、わかりにくい説明もあります。
わかりにくい内容に補足を加えるように、教科書の余白に書き込めばいい。
気づいたこと、感じたこともすべて、教科書に書いてしまいます。
復習の際、教科書を読むと同時に補足にも目を通すことになり、理解の助けになります。
万が一、ノートがどうしても必要になれば、友人が書き写したノートを借りて、コピーすればいいだけの話です。
またある人は、こう言います。
「教科書に書いていない重要なことだから、ノートに書きとめる」
教科書に書いていないことをノートに書いても、試験の範囲外なので、覚える必要はありません。
大切そうだと思って、試験に出ない内容まで覚えると、余計に時間が必要です。
「え? じゃあノートを取らなければ、授業中は何をしていればいいの」
先生の話をじっくり聞いて、理解し、記憶します。
100パーセント、授業に集中です。
それが本来の授業です。
皆さんは、先生が黒板に書いていることをノートに書き写すことが勉強だと勘違いしていませんか。
ノートを書いてもそれは、勉強ではなく、書写です。
書写をしても成績が上がりません。
よくなるのは、文字がきれいに書けるようになるだけです。
一生懸命にノートに書いている人に限って、ノートも清書書きのようにきれいに書いています。
本当の勉強とは、理解して、記憶することです。
その軸が、ブレないように気をつけましょう。
勉強ができる人ほど、ノートを取らないのです。