ある公的機関が調査した「長生きしている人の考え方」の結果を見たことがあります。
結果はさまざまでしたが、考え方に興味を引かれました。
長生きをしている人には「楽観主義者」が多く、短命の人には「悲観主義者」が多いとのことです。
楽観主義者は、事件が起こっても「何とかなるだろう」と楽観的に考えます。
一見すると、将来に対して、真剣さが足りないように思えます。
楽観主義者を横で見ている悲観主義者は、慌てます。
「何を言っているんだ。将来が大変だぞ。何とかしなければ!」
悪い方向に傾いていることに気づいて、慌てて対策を立てます。
何とかしようとする姿は、将来に対して真剣さがうかがえます。
一見すると、悲観主義者のほうが将来を真剣に考えているので、長生きできるように思えますよね。
しかし、現実はなんと、適当に考えている楽観主義者のほうが、長生きできています。
気楽に考えていたほうが、気長に生きることができます。
大変な事態が起こって、もうダメだと思っても、楽観的に考えていれば何とかなるものです。
事実、長生きしているのです。
たしかに私の人生を振り返れば、大きな事件と思っても、何とかなっています。
20歳のとき、結婚まで真剣に考えていた女性に振られたことがあります。
「人生は終わった。もう生きていけない」とひどく落ち込んだことがありましたが、今は実際は生きていますし、元気です。
大学受験に失敗して、浪人したこともあります。
「私の人生は、もう真っ暗だ」と思っていましたが、何とかなっています。
学生時代、泥棒に入られ、金品を盗まれたこともあります。
盗まれたものは戻ってきませんでしたが、何とかなっています。
27歳のとき、まったく台湾語がわからない状態で、1人で台湾に旅行したことがあります。
「どうやってコミュニケーションをすればいいのか」と、ひやひやしました。
身ぶり手ぶりのジェスチャーで、何とか乗り切れました。
私たちは、大げさに考えすぎているのです。
私の人生がそうであるように、大きな事件や困難があっても、何とかなります。
おかしな話ですが、大げさに考えているほうが損をするということです。
寿命が短くなり、大変だと思っても、大変ではないからです。
気苦労ばかりが増えます。
気楽に考えていいのです。
思っているほど大変ではなく、何とかなるものなのです。