たくさん物を持ちたがる習慣は、たくさんのストレスを背負う習慣です。
所有すると、世話をする必要が出てくるため、面倒が増えるからです。
面倒が増えると、結果として受けるストレスも増えていくというパターンです。
たくさん持てば、裕福になったような気がします。
しかし、実際には、気にしなければならないことが増えるため、余裕ができるどころか、逆に余裕をなくしてしまいます。
車を持てば、車検が必要になり、洗車もしなければなりません。
本をたくさん持てば、本棚も一緒に必要です。
友人がたくさん増えるほど、連絡を取る時間も増え、肝心の自分の時間がなくなります。
たくさんの靴を持っていても、履くのは1足だけです。
靴箱が必要になり、玄関も散らかります。
たくさんの肩書を持つと、責任を背負うことになり、楽になるどころか苦しくなります。
ほとんどの人が「持つこと=裕福」という勘違いをしています。
楽になるためにたくさん所有しようとして、結果として苦しくなります。
本当は「持たないこと=裕福」です。
本当に裕福な人は、お金を持っている人のことではありません。
「自由」を手にしている人のことです。
本当に裕福な人は、持つものを極限まで少なくして、面倒なことを減らしています。
お金を節約でき、面倒もストレスも少なくして、自由を手にしています。
これが、本当の裕福なのです。
私たちは、豊かさといえば、往々にして「所有すること」に走りがちです。
しかし、実際には、所有する分だけ、余裕がなくなります。
「おかしいな。もっと持てば余裕ができるだろう」
そう思い、さらにたくさんの物を所有して、さらにストレスが増える悪循環。
これが、現代人のストレスの原因です。
そういう苦しい目に遭っても、ずっと気づかない人さえいます。
悪循環は持つことから始まり、加速させているのは自分なのです。