人間、年を取ると、自動的に自分が先輩になります。
大学に入学しても1年経っただけで、後輩ができ、先輩と呼ばれるようになります。
なりたくなくても、なります。
時間があなたを先輩へと、自動的に昇格させてくれます。
後輩ができ「先輩! 先輩!」と頼られると、自分が偉くなったかのように思えてくることでしょう。
しかし、ここからが重要なのです。
偉くなったかのように思えるままに、偉そうになっていると、鋭い後輩たちはきちんとそれを見抜きます。
後輩だからとはいえ、侮ってはいけません。
人を見る目をきちんともった、鋭い眼力があります。
偉くもない人が偉そうにしていることほど、浮いている姿はありません。
品のないオヤジは、いつも偉そうにしています。
愚痴ばかりを言って、そのうえ、偉そうに話をします。
かっこいいと思っているのは自分だけで、そのほかの人はかっこ悪く感じています。
気づいていないのは、本人だけです。
周りはみんな気づき、自分だけが気づいていないから浮いてしまい、かっこ悪くなります。
「こういう人に関わると、厄介だ」
そう思った鋭い後輩は「さすがですね」とお世辞を言って、面倒を避けます。
それを本当に尊敬されていると勘違いして、また偉そうになります。
この悪循環が、嫌われる先輩になる流れです。
人から避けられるオヤジと化してしまうのです。
みんなから好かれる先輩になれるかどうかは、肩書、学年、年齢、知識ではありません。
「態度」で決まります。
先輩になったからとはいえ威張った態度をしていると、偉そうな態度に見えます。
決して気持ちのいいものではありません。
気持ちのいい態度は、先輩なのに腰の低い先輩です。
偉い人が偉くない態度を取ると、そこで「ギャップ」が生まれます。
このギャップを後輩たちは、輝いている光と感じ取るのです。
「こんなに偉い人が、こんなに腰の低い態度を取っている」
印象がよくなり、好かれるようになります。
偉くなればなるほど、偉そうな態度はしないことです。
先輩になるほど、先輩らしくない謙虚で腰の低い態度を取りましょう。