「ランニングが趣味です。マラソン大会に出ることもあります」と言ったとき、否定的なリアクションを見せる人がいます。
「あんな苦しいことをするなんて理解できない。お金を出してまでわざわざマラソン大会に出るなんて信じられない」と。
趣味の価値観は人それぞれです。
苦行のように思える趣味を、にこにこしながら楽しんでいる人がいるものです。
自分にとって嫌でしかないことを、趣味として満喫している人がいると、頭にクエスチョンマークが点滅します。
その趣味の楽しさを理解できず、無駄なことをしているように思われるのです。
しかし、理解できないからといって、人の趣味を否定しないことです。
うっかり口にした一言で相手を傷つけます。
人間関係に亀裂を入れてしまうこともあります。
否定の言葉を口に出さないことが大切です。
たしかに世の中には苦行のように思える趣味もあるかもしれませんが、趣味の価値観は人それぞれです。
世の中にはそれを楽しんでいる人がいます。
世の中に同じ人は1人としていないように、趣味の価値観も人それぞれです。
10人いれば10通りの価値観、100人いれば100通りの価値観があります。
理解できない趣味を楽しむ人がいたとは、否定的なリアクションを見せないよう心がけてください。
大切なことは「傾聴」です。
ただうなずいて聞くのです。
「なるほど、そうですか。あなたにはそういう趣味があるのですね」と思えばいいこと。
否定の言葉は発しません。
「なるほど」でいいのです。
「すごいですね」でいいのです。
理解できないなら、理解できないまま「そうなんですね」と返事をすればいいことです。
理解できないこともありますが、否定せず、ただうなずいて聞くのです。
共感できないこともあっていい。
共感できないなら、共感できないまま、うなずきながら聞くことに徹します。
さて、ここでもう1つ大切なことがあります。
理解できない趣味を楽しむ人がいれば、チャンスです。
自分が理解できないのは「その魅力を知らないから」かもしれません。
つまり、勉強不足ということです。
こうしたときに役立つのは「どんな魅力があるのか教えてください」の一言です。
相手は「よくぞ聞いてくれました!」と言わんばかりに、目をきらきら輝かせながら語ってくれるはずです。
誰でも自分の趣味について語るのは嬉しいものです。
その趣味の魅力を、あれこれ教えてくれるでしょう。
趣味の理解を深められる機会になるうえ、相手との人間関係も良くなるのです。