誰でも根に持っていることが1つや2つあるもの。
人から言われた心ない一言、面前で大恥をかかされたこと、謝罪がなかったこと、厳しくしつけられたこと、などなど。
ひどいことをされると、心がぐさっと傷つきます。
「なんてひどい人なのだろう!」と思ってしまい、恨みや憎しみの感情が生まれます。
時間が経っても忘れられず、ずっと根に持ってしまうのです。
あなたも過去にひどいことをされて、根に持っていることがあるかもしれません。
ひどいことであればあるほど、許せなくて、深く根に持ってしまいます。
しかし、過去の恨みを根に持ったままでは、その人に優しくできません。
その人を見るだけでストレスを感じます。
考えるだけでもストレスを感じます。
その人を1秒思い出すだけでも、心の中に黒い感情が湧いてくるのです。
「絶対許さない! 一生恨み続ける!」と思うかもしれませんが、実はあまりよいことではありません。
「許さない」「恨み続ける」というのは、24時間365日、看守の仕事をするようなものです。
常に気を張っていなければいけません。
気の休まる暇がなく、いつも緊張を感じます。
何かとストレスを感じやすくなるので、疲れやすくなります。
結局苦しい思いをするのは自分だけ、損をするのも自分だけ。
いいことは1つもないのです。
もう許しましょう。
もう根に持つのはやめましょう。
いつまでも過去にこだわっていても仕方ありません。
過去の恨みを根に持ち、ずっと許さないままでいると、その人に優しくすることもできません。
たしかにひどいことをされたのかもしれませんが、過去のことは水に流しましょう。
「時効」ということにすればいいのです。
許せば、心に羽が生えたかのように軽くなって楽になります。
明るい気持ちにもなれます。
絶対許せない人もいるかもしれません。
その気になれば、許せます。
許せるかどうかは、心の問題です。
許せないと思っているから許せないのであって、許せると思えば許せるのです。
それだけのことです。
あなたはもう立派な大人に成長して、許す力も強くなっているはずです。
大きな度量と寛容な心で、相手のことを許しましょう。
許すと、気持ちが楽になります。
もう恨み続ける必要がなくなって、余計なエネルギーを消耗しなくなるのです。
許せない人こそ許しましょう。
許せば、看守の仕事から解放されます。
心が軽くなって、楽になり、余裕も生まれます。
その人と自然に接せられるようになります。
優しくできるようにもなるのです。