人によってキャパが違います。
人によって得意・不得意があります。
自分は簡単にできることでも、相手ができるとは限りません。
ある人は簡単にできることでも、ある人には難しいことかもしれません。
ある人は1日に10の仕事ができても、ある人は1日に1つの仕事しかできないかもしれません。
ある人は100のストレスに耐えられても、ある人は10のストレスしか耐えられないかもしれません。
世の中にはさまざまな人がいて、個性も能力も千差万別です。
同じ人間にもかかわらず、これでもかと言うほど違います。
1つの能力を見ても、人によって天地ほどの差があることも少なくありません。
キャパも得意・不得意も違います。
「こういう人もいるのだな」と思うことです。
自分よりスピードの遅い人がいても「これがこの人の精いっぱいなんだな」と思うことです。
そうすればいらいらしません。
人それぞれです。
いろいろな人がいるだけのことです。
むしろ優しくできます。
忘れてならないのは「隠れた能力・才能の存在」です。
イソップ寓話の1つに『ウサギとカメ』という作品があります。
カメとウサギは、陸上でスピード競争をすると、どちらか勝つでしょうか。
ハンディなしで普通に勝負すれば、ウサギが圧勝します。
カメにはカメの速さがあり、ウサギにはウサギの速さがあります。
ばかにしたり見下したりするわけではなく、それぞれ個性・能力の違いがあるだけです。
それぞれ生まれつきの速さがあって、これはどうしようもありません。
カメは、どれだけ全力で走っても、ウサギの速さにはかないません。
しかし、別のシチュエーションではどうでしょうか。
勝負の場を「陸上」ではなく「水中」にするとします。
陸上の場合、カメよりウサギのほうが速いですが、水中ではウサギよりカメのほうが速くなります。
カメは水の中を泳げる能力があり、素早く泳ぐことも可能です。
カメは陸の上を歩けますが、ウサギは水の中を泳げません。
カメは水中を泳ぐのは得意です。
水中の勝負なら、カメが圧勝です。
そもそもウサギは水中を泳げません。
ウサギもカメも、それぞれに固有の能力があり、得意があるのです。
劣っている人がいるからといって、ばかにしたり見下したりする理由にはなりません。
能力が低いと思っても、別の点では自分よりはるかに優れていることがあるからです。
隠れた能力・才能があることは十分考えられます。
それに自分がまだ気づいていないだけのことです。
「この人にはきっと別の点で優れているところがあるのだろう」と思えば、ばかにすることも見下すこともできなくなります。
いらいらすることもなくなります。
そして、人に優しくできるのです。