書店にいると、店員さんに本を探してもらう人を見かけることがあります。
目的の本があっても、書店ではたくさん本が置いてあるので、探すのに苦労します。
検索機が置いていない書店も少なくありません。
そんなときは、プロである店員さんに声をかけると、本の場所や在庫の有無をすぐ確認してもらえます。
それはいいのですが、気になるのは「探すときに伝える情報」です。
著書名も著者名もわからず、内観や外観の雰囲気だけで探してもらおうとする人がいます。
「歴史の本なのですが、茶色い表紙で写真のページがたくさんあって……」
「中学の参考書なのですが、理科の本で昔からある有名な本らしいのですが……」
「3年くらい前に発行された本なのですが、島を舞台にした小説で、冒頭は少年の回想から始まる内容なのですが……」
ざっくりとした言い方で探してもらうとする人がいます。
これは難しい。
十中八九、店員さんは困ります。
本人は「店員さんに聞けばわかると思って」と言います。
たしかに書店の店員さんはプロです。
仕事柄、日頃から多くの本に接していて、書籍の知識は豊富です。
著書名や著書名を伝えるだけで「こちらへどうぞ」と案内してもらえることが多い。
書店の店員さんは読書家であることも多く、すさまじい読書量であることも珍しくありません。
しかし、プロとはいえ、すべての本を完全に把握しているわけではありません。
内観・外観の雰囲気だけ伝えても、曖昧な情報では探すのに苦労します。
特に新刊は、店員さんも初めて目にするものばかりです。
書店の店員さんは、やることがたくさんあって忙しくしています。
店員さんに大きな手間暇をかけてしまい、迷惑になります。
店員さんに本を探してもらうときは、きちんと著書名を確認しておきましょう。
著書名がわからなければ、せめて著者名だけでも確認しておくことです。
著書名も著者名もわからず、内観・外観の雰囲気だけで探してもらうのは難しい。
著書名も著者名もわからないというケースは、ほとんどないはずです。
著書名も著者名がわかれば、店員さんもスマートに対応できるのです。